by 氷上の格闘技の「語りべ」 加藤じろう
 
2014.08.30
Former Chinese Star Players Turned Coach
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

前回の記事では、アジアのホッケー界で、
NHLのチームが最も期待を抱いている、中国のホッケーについて触れましたが

今日の「語りべ」通信では、まずこの3人を、ご覧いただきましょう。



中国代表のキャプテンも務めた ジャン ・ウェイヤン 氏!
(ハルビン→ノルディック バイキングス→浩沙→チャイナ シャークス→チャイナ ドラゴン)

Weiyang ZHANG




ロックスターの異名を取った ワン ・ジーチアン 氏!
(チチハル→長春富奥→シャークス→ドラゴン)

Zhiqiang WANG




甘いマスクで日本の女性ファンにも人気があった フ ・ナン 氏!
(チチハル→長春富奥→シャークス→ドラゴン)

Nan FU



この3人は、いずれも世界選手権代表の主力セットでプレーするなど、
指折りの実力を誇っていた、いわば 「中国ホッケー界のスター選手!」

「中国以外のチームでプレーしても戦力になる」
という声が、日本のチームの中からも、聞かれただけに、
あまりアジアリーグに詳しくないファンの方でも、
名前とユニフォーム姿を見て、きっと思い出されたと思います。


ただ、それと同時に、
「そういえば、最近は見かけないなぁ」
と思われた方も、いらっしゃるのでは?

実は、彼らは3人とも、30歳を迎える前に、早々と引退してしまったため、
日本のファンの方が、そのように思われたのは、間違いではないのです。



「中国ホッケー界のスター選手」であるにもかかわらず、
なぜ揃いも揃って、20代の若さで引退してしまったのか?

その答えは、「経済的な理由」 なのです。


プロチームとして参戦(しようと)したシャークスを除くと、
アジアリーグを戦う中国チームの選手たちは、
出身地であるハルビンや、チチハルに籍を置く、「ホッケーが仕事の公務員」

「語りべ」も取材の合間に、
「ホッケーを続けていては、家族を養うことは難しい」
との本音を、何度も耳にしたことがありますが、
彼らの待遇は、決して恵まれているとは言えない模様。

それだけに、結婚を機に、
ホッケーキャリアにピリオドを打って、一般の仕事に転職する、
いわば “寿退職” の選手たちが、少なくないそうです。


しかし、そんな選手たちにとって、
ありがたいセカンドキャリアを提供してくれているのが、
北京や上海をはじめとするビッグシティに、次々と誕生しているアイスリンク。

前回の記事で紹介したように
比較的に裕福な家庭が多い中国のビッグシティでは、
子供たちにホッケーを始めさせる親御さんが、増えているそうで、
小規模ながら、ショッピングモールの中などに、アイスリンクが作られるほど。

そして競い合うように、ホッケースクールを催すことから、
インストラクターやコーチを兼ねたアイスリンクの職員として、
ホッケー選手を採用しているとのこと。


「中国ホッケー界のスター選手」
として紹介した3人も、全て引退後は、アイスリンクの職員に採用されて、コーチに転職。

なかでも、フ ・ナン 氏は
前回の記事で紹介した トロント メイプルリーフスと、
バンクーバー カナックスが、ジュニアキャンプを行った、
上海市内の メルセデスベンツ文化センター に、現在も勤務中。

ようやく収入も安定して、
家賃が高いために続けてきた単身赴任生活を卒業。

今月末からは、奥さまと息子さんを上海に呼び寄せて、
家族揃って暮らすようになったそうです。

Nan FU with His Son



中国は、1986年に始まった「冬季アジア大会」で、
第1回大会に続いて、4年後の第2回大会も制して、“アジアの王者” に君臨。

その当時、中国代表のエースFWだった ワン ・ベンユ 氏が、
引退後は指導者に転じて、
中国代表や、アジアリーグのチームを、率いるようになりました。

Benyu WANG



それだけに、アジアリーグでプレーをしたOBたちが、
いずれ監督やコーチになって、
中国とアジアのホッケー界を、大いに沸かす日がくるのを、
心待ちにしたいですね!


◆special thanks to TAMAMUSHI


★本日の小ネタは・・・
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2014.08.28
NHL Eyes Chinese Hockey's Potential
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

8月も残り少なくなりました。
この時期に差し掛かると、NHLの選手たちも、本格的に始動する姿が多く見られ、
三週間後(現地時間)に解禁となるチームキャンプに備えます。


ところで、NHLのキャンプと言えば、
新たなシーズンへ向けた、選手たちのキャンプに限らず、
夏休みの間には、子供たちを対象にしたジュニアキャンプを開催したチームも、
珍しくありませんでしたが、、、

先日の記事で触れたニューヨーク アイランダーズ!

名門中の名門、トロント メイプルリーフス!

日本にもファンの多い、バンクーバー カナックス!

これらのチームが、共通してジュニアキャンプを行った場所は、
どこかお分かりですか?


正解は、 「中国」 です!



この3チームの中でも、中国とのつながりが深いのは、
以前の記事でも紹介したように
上海出身の チャールズ ・ワン オーナー がいるアイランダーズ。


いくつか例を挙げると、、、

ワン オーナー自らが、ハルビンのアリーナ建設を支援したり!

GMやHCを歴任し、現在はテレビのコメンテーターもしている マイク ・ミルベリー 氏を、
黒龍江省のハルビンやチチハルへ派遣して、
アジアリーグのチーム(参戦当時)や、現地のジュニアチームを視察
させたり!

さらに、ハルビンアイスホッケー協会と提携を結び、
アイスアリーナの中にチャイナオフィスを設け、広告ボードを掲出したり!

などなど、多くのサポートを続けています。

Islanders Ad at Harbin Baqu Ice Arena



それだけに、オフィシャルサイトで紹介されているとおり、
今年もジュニアチームを派遣した上、ロシアからチームも招き、
国際大会を催したアイランダーズ
には納得。

しかし、既に十分なスポンサーとファンを獲得している、
トロントや、バンクーバーまでもが、
遠路はるばる中国までコーチを派遣して、ジュニアキャンプを開催する理由は???
(チーム名をクリックすると、キャンプの様子が見られます)


実は、これらのチームが、視線を向けているのは、
中国ホッケー界のメッカである黒龍江省ではなくて、
北京 や、上海 のような ビッグシティ!

というのは、これまで長きにわたって中国ホッケー界を支えてきた、
黒龍江省の競技者人口が、減少し続けている一方で、
北京や上海といった大都市で暮らす家庭では、
子供たちにホッケーを始めさせる親御さんが、増えてきているからだそうです。


そんな子供たちを集めて行われたキャンプのメニューを見てみると、
本格的な指導というよりも、
まずは「ホッケーに触れて、楽しんでもらう!」という狙いが主流の模様。

たとえば、バンクーバーが派遣したコーチも、、、




「ホッケーで一番大事なことは何だと思う?

ゴールを決めたあとに、いかにハシャぐかだぞ !!」


こんな “名言” を、子供たちに送っていました。


このように、NHLのチームが催したジュニアキャンプは、
ホッケーの楽しさを、存分に伝えていたようですが、
もちろん、狙いは それだけではないはず。

北京や上海で、子供たちにホッケーを始めさせた親御さんは、
比較的に裕福な方が、多いそうなので、
ジュニアキャンプに、ビジネスとしての可能性を求めているのはもちろん、
ひょっとして、“ホッケー界の ヤオ ・ミン ” が出現するかもしれない !?
との可能性に、少なからず期待を抱いているのは、おそらく間違いないでしょう。



それにしても、かつてのサンノゼ シャークスをはじめ、
NHLがアジアのホッケーに期待を抱く視線の行方は、

日本ではなく、、、

オリンピック開催を控えた韓国でもなく、、、

ひょっとしたら大化けするかもしれない可能性を秘める「中国」のようです。。。


◆ Special Thanks to KOBANZAME




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2014.08.27
BREAKING NEWS : NHL Expansion to 34 Teams !?
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

スポーツビジネスニュース記者の一報を皮切りに、
カナダを中心に、多くのメディアが伝えているところによると
NHLは現在の30チームから 34チーム への リーグ拡張
を計画している模様です。



NHLのフランチャイズについて、
最近では、フェニックスからの移転などが、論じられてきましたが、
今回報じられているのは、4つの都市に新たなチームを設けるエクスパンション。


その4つの都市とは、、、

トロント


ケベックシティ


シアトル


ラスベガス



これらの都市は、これまでにも新たなホームタウンの候補地として、
報じられることがありましたが、今回は、、、
「エクスパンションは2017年から」

「新規加盟金は14億ドル」
といった具体的なキーワードも報じられているだけに、
ひょっとして、ひょっとすると・・・・・。


「火のないところに煙は立たない」と言いますが、
3年後のNHLは、34チームでスタンレーカップを争うように、なるのでしょうか???




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2014.08.27
AHL Completed New Season Schedule
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

NHLの一つ下のリーグにあたる AHL (アメリカン ホッケーリーグ)は、
今季のレギュラーシーズンスケジュールを確定し、
今日午前11時(北米東部時間)に発表。




昨季はテキサス スターズが勝ち取った「カルダーカップ」を目指して、
30チームが激しい戦いを繰り広げますが、今季の注目チームは、、、


なぜなら、、、
元王子製紙(当時)の ジャロッド ・スカルディ 氏が、

ヘッドコーチ (HC)を務めているチームだからです !!

Jarrod Skalde



昨年の記事でも紹介したとおり、
8季前にアジアリーグでプレーしたスカルディ氏は、現役引退後にコーチへ転身。

3季前には、前年にレギュラーシーズンで敗退したチームを、
プレーオフのカンファレンス ファイナルまで導き、
(AHLの下部リーグに相当する)ECHLで最優秀コーチ賞を獲得しました。


このような手腕を、ノーフォークに見込まれたスカルディ氏は、
昨季からAHLチームのアシスタントコーチ(AC)に就任。

そして、今季からは、前任の トレント・ヤウニー 氏が、
アフィリエイトチームの アナハイム ダックス から、ACに招かれたこともあり、
HCに就任したのです。





ご存知の方も多いでしょうが、
アフィリエイトチームを中心に、「AHLのHC」が 「NHLのHC」に抜擢される事例は、
これまで何度も見られました。

それだけに、ロサンゼルス キングス の ダリル ・サター HCや、
バンクーバー カナックス の ウイリー ・デジャーデン HCという、
「元日本リーガー」に続いて、、、
元アジアリーガーがNHLチームのHCに就任!
という知らせが、いずれ届くかもしれませんね。



先月の記事で紹介したとおり、今季のAHLは、NHLでの採用を視野に入れ、
近い将来には、国際アイスホッケー連盟でも導入が(ほぼ)確実と伝えられている、
「新しいゲームフォーマット」が施行されます。



加えて、ECHLとCHLの合併交渉がスタートするなど、
北米のマイナーリーグのニュースが、例年以上に報じられそうなだけに、
NHLの下部に位置するプロリーグの動向も、今季は見逃せなさそうですよ。





アイスホッケー | comments(0) | trackbacks(0)
2014.08.25
COOL SKATING !?
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

8月も残り少なくなり、だんだんホッケーシーズンが近づいてきました。

この時期になると、世界各国のプロリーグのチームなどで、トライアウトが行われ、
生き残りをかけた選手たちの競争が、繰り広げられますが、
一昨日と昨日(現地時間)、カナダのトロント近郊でも、
あるチームのトライアウトが開催されました。


そのチームとは、ジャマイカ代表 です!

Jamaican Olympic Ice Hockey tryouts

◆ photo courtesy : Christopher Ralph



カリブ海に浮かぶ「ジャマイカ」と、「ホッケー」とでは、
縁遠い気がするでしょうけれど、それもそのはずで、
一昨年に、カタールとともに、国際アイスホッケー連盟の登録が承認されたばかり。

ジュニアや女子も含めて、まだ、世界選手権へ出場したことはありません。


そのような国の代表チームが、どうしてトライアウトを行ったかと言うと、
ズバリ! 「オリンピック出場のため」 なのです !!



冗談のように聞こえるかもしれませんが、オフィシャルサイトを見てみると、
自らを、「ジャマイカ オリンピック アイスホッケー連盟(JOIHF)」 だと称して、
「2018年の(ピョンチャン)オリンピック出場のために設立した」 と宣言!

さらに、JOIHFは、すぐさま行動開始。

ジャマイカ出身で初めてのNHLプレーヤーで、NHLチームのコーチ経験もある、
グレアム ・タウンゼント氏にアプローチ。

それとともに、こんなプロモーションビデオ ↓ を作るなど、いたって本気の様子!





このビデオを見ると、
「なるほど! ジャマイカに縁のあるNHL選手を集めれば、オリンピックは夢ではないかも?」
という気がしてくるかもしれません。

たとえば、一番最初に紹介されていた、
モントリオール カナディアンズ の P.K.スバン 選手。

P. K. Subban



スバン選手の両親は、ジャマイカ出身だけに、
「長野オリンピックの時に帰化申請をした日系人選手たちのように、
オリンピック出場のためなら、ジャマイカ国籍の取得も・・・」

と思ってしまいそうですけれど、
ソチ オリンピックに、カナダ代表として出場していますから、
全く魅力を感じないでしょうね(笑)



ジャマイカと、冬のオリンピックと言えば、
1988年のカルガリー大会に、ボブスレー代表が初めて出場し、
のちに「クールランニング」のタイトルで、
映画化されたのを覚えている方も、多いのでは?


今度は、ジャマイカのホッケーチームが、
クールランニングならぬ、「クールスケーティング」として映画化される日も、
いずれ、やってくるのでしょうか???




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