日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
NHLのプレーオフは、
いよいよカンファレンス ファイナル(CF=サードラウンド)に突入!
以前の記事で紹介したウエスタンのCFが、昨夜(現地時間)幕を開け、
ロサンゼルスが先勝したのに続いて、
今夜から、イースタンのシリーズも始まりますが、そのマッチアップは、、、
ニューヨーク レンジャーズ vs ニュージャージー デビルス
になりました。
この両チームは、どちらもアトランティック ディビジョンに所属する上、
お互いのホームアリーナの場所も、
レンジャーズの マジソンスクエア ガーデン は、ニューヨーク ペンステーションの真上!
対する、ニュージャージーの
プルデンシャルセンター は、
ニューアーク ペンステーションの駅前!
ハドソン川を挟んで、電車で15分ほどの隣駅をベースにしているとあって、
まるで新宿駅前の “Yカメラ” と、池袋駅前の“Bカメラ” のように(!?)
お互いのライバル意識は、相当なもの。
それだけに、この両チームの対戦になると、
ビジターチーム(特にレンジャーズ)のファンも多く駆け付けて、スタンドは渾然一体に。
そして試合中は、お互いを称え合ってエールを送る、、、
といった光景が見られることは、決してなく(苦笑)
スタンドでは、シビアな、、、
というより、有り体に言うと、汚いヤジが飛び交う…
壮絶な応援風景が、繰り広げられています。
そんな両チームのシリーズについては、
スポーツメディアの数も多い土地柄も手伝って、様々なプレビュー記事が!
たとえば、どちらもオリンピックで金メダルを勝ち取るなど、豊富な実績を誇る、
ヘンリク ・ランドクウィスト 選手 と マルタン ・ブロデューア 選手
の二人が対峙する “絶対的守護神対決”
さらには、高額年俸での長期契約を結ぶほど、チームからの大きな期待を背負っている、
ブラッド ・リチャーズ 選手 と イリヤ ・コバルチャク 選手
の二人による “ポイントゲッター バトル” などが、話題の中心に。
しかし、一味違う(!?)「語りべ」通信では、
違った角度から、シリーズのカギを握るかもしれない、二人のFWを紹介しましょう。
まず、レンジャーズで注目されるのは、
クリス ・クライダー 選手!
USA's Chris Kreider stands on the ice after his team's loss to Canada during their semi-final game at the IIHF World Junior Hockey Championships in Buffalo, New York January 3, 2011. REUTERS/Mark Blinch (UNITED STATES - Tags: SPORT ICE HOCKEY)
表情からは、まだ あどけなさも漂うとおり、
先月末に、21歳の誕生日を迎えたばかりのクライダー選手ですが、
その実績は輝かしいばかり!
アレックス ・オベチキン選手のプレースタイルを、目標にしていたという高校時代から、
図抜けた存在だったことから、
2009年のドラフトで、レンジャーズが1巡目(全体19位)指名。
しかし、故郷に近いボストン大学へ進学すると、
1年生ながら、主力セットに抜擢され、NCAA(全米大学)チャンピオンに!
さらに、アメリカ代表の一員として、
その年の「U20世界選手権」で、6年ぶりの世界一に輝いたことも評価され、
シニアの「世界選手権」にも出場しました。
そして3年生になった今季、再びNCAAのチャンピオンに輝くと、
卒業を待たずして、4月10日にレンジャーズと契約 !!
すぐさまチームに合流したものの、
当初は、あくまでもプラスアルファの戦力、、、
だと見られていたのですが、出場停止処分を受けたFWが出たために、
カンファレンス クォーターファイナル第3戦で、NHLデビュー。
決してアイスタイムが多くない中、第6戦では初ゴールも記録しました!
毎年春に行われる大会(フローズン4)で、NCAAチャンピオンに輝き、
その直後に、NHLのプレーオフでデビューを飾るのでさえ、
「22年ぶりの快挙」 だというのに、
いきなりデビュー4試合目で、初ゴールをゲットするなんて、“もってる” 選手ですよね〜
クライダー選手は、続くカンファレンス セミファイナルでもゴールを決めましたが、
二つの得点は、どちらも決勝点となっただけに、CFでも期待できそうです。
対して、ニュージャージーで注目したいのは、
スティーブン ・ジオンタ 選手 !
「あれ !? ジオンタ???」
こう思われた方も多いでしょうが、
そうです! モントリオール カナディアンズのキャプテンを務める、
ブライアン ・ジオンタ 選手の弟なのです。
しかしながら、ニュージャージー時代に、スタンレーカップを手にして、
トリノオリンピックにも出場した、兄のキャリアとは対照的に、
ジオンタ選手は、ドラフト指名もされず、
大学卒業後、NHLの下部リーグにあたる、AHLのアルバニーとFA契約しました。
NHLに昇格して、兄と同じステージでプレーする想いを、抱き続けてきたジオンタ選手が、
夢を叶えたのは、昨季の11月。
プロ6年目にして、ようやくNHLデビューを果たしたものの、
ポイントをマークすることのできないまま、わずか12試合でAHLへ降格…。
迎えた今季も、開幕からずっとアルバニーでプレーをしていましたが、
最終順位が確定した4月7日。
レギュラーシーズン最後の試合で、チャンスをもらったジオンタ選手は、、、
見事に初ゴールをゲットしました !!
AHLで足掛け7季にもわたって、363試合もプレーしてきた末に決めた、
28歳の初ゴールだったので、
チームメイトも、ジオンタ選手(背番号11)へ、手荒い祝福を浴びせていました。
しかし、ジオンタ選手にとっては、手荒い祝福も大歓迎!
なぜなら、このゴールでアピールしたジオンタ選手は、
4つ目のラインながら、レギュラーポジションを勝ち取り、
プレーオフでは、CQF、CSF いずれも全試合に出場。
兄と同じく、身長は 170cm しかないにもかかわらず、
初得点の時と同じように、積極的にゴール前の攻防にも参加して、
プレーオフでも、2ゴール2アシストをマークし、起用に応えています。
(誕生日を迎える前の)弱冠20歳にして、
センセーショナルなデビューを飾った、
クライダー 選手と、
マイナーリーグで、懸命にチャンスを探し続け、
28歳にして、自らのポジションを勝ち取った、
ジオンタ 選手。
どちらも、NCAAの強豪ボストン大学でプレーをしながら、
3年間の在学中に、2度もチャンピオンに輝いた、
クライダー 選手と、
頂点に立つことのないまま卒業した、
ジオンタ 選手。
レンジャーズも、デビルスも、各ポジションに、屈指のタレントが居並ぶために、
主力セット同士のマッチアップで、大差が生じる可能性は少なさそう。
となれば、シフトチャンスの少ない中でも、結果を残してきた、
クライダー選手や、ジオンタ選手のプレーが、シリーズの流れを変えるかも?
対照的なキャリアを歩んできた ボストン大学出身の二人からは、
イースタンのCFで、チームを勝利へ導く “キープレーヤー” になりそうな予感が漂います。