日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
アジアリーグに参戦中の、
中国3チームのホームタウンを紹介している「中国三都物語」
北京編、
ハルビン編に続いてお届けするのは、現在来日中のチチハル編です。
ハルビンと同じくチチハルも、中国北東部に位置する黒龍江省の中にありますが、
ハルビンと違って、日本から直接アプローチすることはできません。
日本から、空路だけを利用する場合は、
北京や上海で国内線に乗り継いで、チチハルまで行くことができます。
しかし、便数が少ない上に、あまり大きくない飛行機のため、しばしば欠航になることも。
(「語りべ」が予約していたチチハル−北京便も、欠航になってしまいました…)
ということで、「語りべ」がおススメするのは、
(と言ってはみたものの、チチハルに行ってみよう! という人がいるのでしょうか?)
新潟か関西空港から、ハルビンを経由してのアプローチです。
ハルビンからチチハルまでは、
1日4往復ある快速列車で、2時間半から3時間。
中国の列車といえば、車内はすし詰め!
という硬座車両(写真)を思い浮かべる人も多いでしょうが、
4往復のうち2往復には、日本のグリーン車にあたる軟座車両が連結。
運賃も含めて、日本円で約1300円払えば、
少し古めの、JRの特急列車のような車両で、快適にチチハルまで行くことができます。
ところで、チチハルといえば、
今季の「アジアリーグ・オフィシャルプログラム」に掲載した、
キャプテン座談会でも選手たちが口にしていたように、
日本人から見ると、「かなりヤバイところ」(クレインズ・伊藤賢吾選手)だというウワサが…。
しかし、実際に、街の玄関口であるチチハル駅に降り立ってみた「語りべ」の第一印象は、
「そんなに悪いところじゃない!」というものでした。
駅前から伸びるメインストリート沿いには、高いビルが並んでいたり、
何でも揃っている外資系のスーパーや、
さらに、ケンタッキーやマクドナルドといったお店が並んでいたりと、意外に都会的。
しかし、よーく見ると、メインストリート沿いにも、雑然としたエリアがあったり、
メインストリートから一歩外れると、まだまだ未開発のエリアが多く、
「語りべ」と同行したライターのS氏によると、
「汚水の臭いが部屋に充満している」ようなホテルも、中にはあるそうです。
そんなチチハルの街を貫くメインストリートを、どんどん進み、
突き当たったところにある幹線道路を右折すると、
チチハルのホームリンク、チチハル市体育館が見えてきます。(チチハル駅からタクシーで約15分)
街の印象と違って、ホームリンクは、
チチハルがアジアリーグに参戦する直前の、
一昨年の夏に建てられたばかりとあって、
照明も明るく、とてもキレイ!
日本の各チームの選手たちからも、
「いいリンク」だという声が、多く聞かれました。
チチハル市体育館の一番の特徴は、
イレギュラーなスタンドのデザイン。
メインスタンドと片側のゴール裏スタンドが、
4階席まであるのに、
バックスタンドや、もう一方のゴール裏スタンドは、
2階席までしかありません。
しかし、どこから見ても、リンクはとても見やすく、
どのスタンドからでも、試合を楽しむことができます。
「ホッケーはチチハルで最も人気のあるスポーツ」
アジアリーグに参戦するにあたって、
報道陣に配られた資料には、こんな紹介文が書かれていました。
その言葉どおり、昨季のアジアリーグの開幕戦や、
ライバル・ハルビンとの “黒龍江省ダービーマッチ” の時は、
スタンドが3000人近いファンで埋まったことも。
ダフール語で「辺境」を意味する中国北東部の街にある、
キレイなリンクのスタンドに詰め掛けるファンの人たちは、
きっと、チチハルが白星を収める瞬間を見るために、やって来ているに違いありません。
選手たちは、そんな地元ファンの期待に、いつ応えることができるのでしょうか?
★本日の小ネタは…