日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
18日に開幕した、アジアリーグのプレーオフ・ファイナルは、
第1戦こそ、コクドが4−1で勝利を収めたものの、
第2戦と
第3戦は、クレインズが連勝して、2勝1敗。
2年ぶり2回目のアジアリーグ制覇とともに、
全日本選手権との、シーズン二冠に王手をかけました。
ここまでの3試合は、いずれもレギュラーリーグで上位だった、
クレインズのホームリンク、釧路アイスアリーナで行われましたが、
スタンドは連日満員!
特に、昨日行われた第3戦は、
試合開始6時間前の朝8時に、旭川から駆けつけたファンが一番乗りしたのを皮切りに、
寒風が吹きつける中、続々とホッケーファンが集結!
こけら落としとなった、第31回 ・日本リーグのクレインズ−西武鉄道戦(1996年11月20日)で記録した、
リンクレコード(2687人)にこそ、わずかに及ばなかったものの、
イス席は全て埋まった上に、立見の列がリンクを一周。
実に2651人が、釧路アイスアリーナに詰め掛けました!
そのうち9割を占めたクレインズファンは、優勝への思いをスタンドで披露。
特に、ゴール裏の応援席は、
試合前から、セミファイナル以上に熱い応援を展開!
クレインズの選手たちが、リンクに姿を現すと、
クレインズカラーの黒地に、赤く「V」の人文字を浮かび上がらせた上に、
30万枚もの紙吹雪を、満員のスタンドに舞わせました。
試合は、そんな熱いファンの大声援を受けて、
クレインズが、第2ピリオドまでに4−1とリード。
釧路アイスアリーナには、楽勝ムードすら漂い始めましたが、
第3ピリオドに入ると、王者・コクドが、クレインズのペナルティに乗じて、反撃開始。
7分過ぎまでに3点を返して、一気に試合を振り出しに戻しました。
こうなると、試合の流れはコクド。
第3ピリオドだけで、17本ものシュートを放ち、
クレインズゴールに、次々と襲い掛かりますが、
悲願の日本一を達成した、
全日本選手権の決勝戦と同じように、
クレインズが、土俵際で踏みとどまります。
「あそこで我慢できるようになったのは、成長した証拠」
田中俊司監督が、こう振り返ったように、
“一味違う” 今季のクレインズは、勝負を延長戦に持ち込むと、試合の流れは一変。
オーバータイム8分35秒に、
ゴール前にいた#26
デレク・プラント選手が、
#71
桑原ライアン春男選手が放ったシュートのリバウンドを叩いて、
パワープレーゴール!
粘るコクドを5−4で振り切ったクレインズは、
今季地元最終戦を、サヨナラ勝ちで締めくくりました。
試合後のヒーローインタビューで、#3
伊藤賢吾キャプテンが、
「たくさんの人たちが応援してくれたので、負けるわけにはいかなかったです。
これまで悔し涙だけしか流していないので、今年は感動して泣きます!」
と宣言すると、クレインズファンから大歓声が!
日本リーグ時代から通じて、これまで5回も、プレーオフで煮え湯を飲まされてきた、
宿敵・コクド相手に、リベンジを果たすまで、あと一つ!
第4戦は、舞台をコクドのホームリンク、サントリー東伏見アイスアリーナに移して、
25日に行われます。
◆
every photos by BRASHEAR-KEI
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【「語りべ」’s EYE】 〜追い詰められた王者!
ディフェンディングチャンピオンのコクドが、王手をかけられてしまいました。
くしくも、ファイナルを前にして、
「クレインズのパワープレーは完成度が高い」
と話していた
岩崎伸一監督の言葉が、現実のものとなってしまい、
第1戦から第3戦までの全9失点のうち、5点がクレインズのパワープレーゴール。
さらにコクドは、
第2戦で、#3
山口和良選手が、シュートを足に受けてしまって、左足の親指のつけねを骨折。
第3戦でも、#40
藤田キヨシ選手が、足首を痛めて途中退場と、
ケガ人続出の緊急事態!
そんな苦しい状況の中で、コクドファンの期待が集まるのは、
やはり、昨季のMVPの#39
菊地尚哉選手。
「たとえ勝ち星につながらなくても、高いレベルで安定している」
と岩崎監督が、全幅の信頼を寄せている守護神は、
シーズンを通じて、コクドのゴールを守り続け、
ファイナル第1戦では、好セーブを連発。
チームに白星を呼び込んで、
試合後の記者会見では、笑顔も見られました。
「クレインズと対戦する時は、強い気持ちを持たないと、やられてしまう」
自らクレインズ戦の心得を口にしていた、菊地選手。
連敗してしまったとはいえ、第2戦と、第3戦も、安定したプレーを続け、
「GKのせいで失点したシーンは、なかった」
とFMくしろで解説をしてくれた、元クレインズコーチの重野賢司さんも評価していたほど。
王者・コクドの守護神が、スーパーセーブを連発して、
追い詰められたチームを救うことができるのか !?
菊地選手のプレーに、コクドの連覇への期待が集まります!
注目の第4戦は、25日(土)17時に、
サントリー東伏見アイスアリーナで、フェイスオフ!
当初、チケットは当日券のみの予定でしたが、
19日の第2戦を終えて、1勝1敗となり、第4戦が行われることが確定したため、
遠方から観戦に来るファンの人たちのためにもと、
全国のチケットぴあで、急きょ、
前売り券の販売が始まりました。
胴上げの瞬間をこの目で見よう!
と釧路から東京へ駆けつける予定の、クレインズファンの方は、
前売り券を、お買い求めになってはいかがですか?
一方、残念だけど東京まで行けない!
というファンの方のために、
FMくしろでは、
第1戦、第3戦に続いて、第4戦も、完全実況生中継することが決定!
第4戦は、解説の重野さんはご一緒できず、「語りべ」一人でお届けする予定ですが、
東京まで足を運べない方は、
ぜひ、FMくしろで、熱戦の模様をお楽しみください!