加藤じろう直営!「語りべ」通信
 
2022.01.14
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2007.03.31
バンクーバーへの第一歩
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

いよいよ明後日から、日光を舞台にして、
世界女子アイスホッケー選手権 ・ディビジョン1」が行われます。

25日から日光入りして、直前合宿を行っている女子日本代表は、
フランスとデンマークを相手に、テストマッチを行い、
2試合連続完封勝ちを収めるなど、準備万端の様子。

そんな女子日本代表のキャプテンを務めるのが、
近藤陽子 選手(SEIBUプリンセスラビッツ)!

女子日本代表チームのキャプテン・近藤陽子選手今から1ヶ月半前、
地元メディアの人たちに、この大会を知ってもらおうと、
栃木県庁で、大会の記者発表が行われました。
その席に、近藤選手は、選手代表として出席したのですが、
「人前で話すのは苦手なんですよね」
という記者発表の前の言葉とは打って変わって、
広い会場に詰め掛けた、地元メディアや県庁の人たちを前に、
しっかりと大会をアピールして、
早くもキャプテンの大役を務めていました。

それだけでなく、チームの練習があるため、
すぐに東京へ、戻らなくてはならなかったにもかかわらず、
記者会見終了後も、マスコミからの質問攻めに、笑顔で対応。
さらに、会場の撤収まで手伝ってしまうという、超マルチな働きをしていました!

男子に比べて、はるかに厳しい環境の中で、女子の選手たちはバックを追っていますが、
この近藤選手だけでなく、どの選手も ナイスなキャラクター揃い!
それだけに、明後日から始まる大会では、
ベストパフォーマンスを披露して欲しいところです。

ところで、今大会でキャプテンを務める近藤選手は、
高校生の時に出場した長野オリンピックのことを、
「最高の舞台です」と話していました。

そんな「最高の舞台」である、
2010年のバンクーバーオリンピックの出場権獲得を目指す 女子日本代表にとって、
今大会は、「バンクーバーへの第一歩」と位置づけられています。

国際アイスホッケー連盟の発表によれば、
女子の出場枠は、トリノオリンピックと同じ8ヶ国。

但し、トリノオリンピックと違って、8つの出場枠のうち6つが、
来季終了後の世界ランキング上位6チームに、無条件に与えられる見込み。

世界ランキングは、毎年の成績がポイントとして累積されていくのですが、
現在ランキング10位の日本が、厳しい予選を戦わずに、
バンクーバーオリンピックの出場権を獲得するためには、
今大会で優勝し、9チームで行われているトップディビジョンに再昇格。
そして、来季の世界選手権で好成績を残して、
世界ランキングをアップさせる以外にはありません。

それだけに、地元開催となる今大会の「優勝」は絶対条件!
バンクーバーへの第一歩を刻むためにも、女子日本代表の健闘に期待です !!

尚、女子日本代表の熱戦の模様は、
とちぎテレビ と CS放送 ・フジテレビ739 で、全試合オンエアされます。
ぜひ、ご覧ください!

★本日の小ネタは…
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2007.03.26
Photos of the after battle
〜Smile and cry〜
      優勝監督インタビューで笑みがこぼれる田中俊司監督嬉し涙を流す伊藤賢吾キャプテン
〜New face and expert〜
        カップを手にするために移籍したとの思いを果たした飯村喜則選手35歳となった今季も全試合に出場して優勝に貢献した小林弘明選手
〜Supporters〜
           裏方としてチームを支え続けた皆さん
〜Cheese !〜
             試合終了後はパパの顔を見せていたデレク・プラント選手
〜Beer shower〜
             歓喜のビールかけ!
〜Congratulations !!〜
        チーム史上初の二冠達成!

◆special thanks PICA
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2007.03.25
熱戦!プレーオフ・2007<7>17年ぶりの二冠
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

昨日、ダイドードリンコ アイスアリーナで行われた プレーオフ ・ファイナル第4戦は、
延長戦にもつれ込む熱戦の末、
日本製紙クレインズが、SEIBUプリンスラビッツを6−5で下して、
3年ぶり2回目となるアジアの頂点に輝きました!
   クレインズ二冠達成!
これで今季のクレインズは、
全日本選手権と併せて、チーム史上初の “二冠” を達成したのに加えて、
プリンスラビッツの前身のコクド時代に、
トップリーグのプレーオフで、6回も跳ね返されてきた “壁” を、ついに乗り越えただけに、
試合後は、どの選手の顔にも、とびっきりのスマイルが!

その中でも、一際 うれしそうな表情を浮かべていたのが、竹内元章 選手です!

悲願の二冠達成に笑顔を見せる竹内元章選手チームの期待を受けて、十條製紙(現クレインズ)では初めてとなる、
1年間のカナダ留学を経験して、
竹内選手がリーグ登録されたのは、今から17年前のこと。
十條製紙は、竹内選手の帰国を待っていたかのように、
その年の日本リーグで、初めてのAクラス(3位)に躍進。
さらに、その翌年にも、再び3位となっただけに、
「その頃から、いつかは二冠を取れるようなチームに、
なれるとは思っていましたけれど、ずい分 時間が掛かっちゃいましたね」
と思わず竹内選手は苦笑い。
応援し続けてくれたファンの人に感謝を込めてカップを掲げる竹内選手
そんなチームの歩みがあっただけに、
長い間 ずっと応援し続けてくれた人たちのために!
との思いから、
竹内選手は、試合後、チームメイトから優勝カップを受け取ると、
クレインズファンが詰め掛けた、ゴール裏のスタンドに向かって、
何度もカップを掲げて、喜びを分かち合っていました!
しかし、竹内選手の胸の中には、
残念ながら、この喜びを、リンクで一緒に分かち合うことができなかった、
二人への思いがありました。

その二人とは、お父さんの 昭男 さんと、クレインズの 澤崎潤一 前監督です。

苫小牧で生まれた昭男さんは、小さい頃からホッケーに打ち込み、
高校在学中には、王子製紙から入社を誘われたほどの名選手。

しかし、昭男さんが高校を卒業した年は、
会社の事情から、王子製紙が新入社員の採用を見送ったため、
念願だったトップリーグプレーヤーへの道は、絶たれてしまいました。

それだけに昭男さんは、竹内選手に自らの夢を託して、
「オレもホッケーをやっていたんだから、お前もやれ!」
と小学校5年生の時に、スティックを握らせ、
それ以来、竹内選手のことを、いつも支え続けてくれたのだそうです。

そんな竹内選手が、中学校時代に出会ったのが、澤崎前監督。

入学した鳥取中学校の学区が変更となり、
新たに通うことになった鳥取西中学校のコーチだった 澤崎前監督の指導で、
メキメキと腕をあげた竹内選手は、
お父さんの昭男さんと同じように、釧路短大附属高校(現・武修館高)在学中に、
複数の実業団チームから、誘いの声が掛かりました。

当時の竹内選手の気持ちは、ある道外のチームへと傾きかけていたそうですが、
迷っていた時に、相談に乗ってくれたのが、澤崎前監督でした。

「いろいろと話を聞いてもらって、地元の十條製紙に行くことに決めました。
澤崎さんと出会ってなかったら、今の自分はなかったですね」
と振り返ったように、竹内選手にとって澤崎前監督は、
まさに、恩師ともいえる存在なのだそうです。

ルーキーシーズンから活躍して、
日本リーグと全日本選手権で、ともに最優秀新人賞に輝いた竹内選手は、
37歳となった今季、アジアリーグと全日本選手権の栄冠を勝ち取りました。

竹内選手にとって、チームメイトとともに手にした、“17年ぶりの二冠” は、
これまで支えてくれた人たちへの、最高の恩返しとなったに違いありません!

★本日の小ネタは…
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2007.03.24
ホームアドバンテージ
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

今季のチャンピオンを決める、アジアリーグのプレーオフ ・ファイナルは、
いよいよ最終ステージへ!

前回の記事でもお伝えしたように、
今日の第4戦を前にして、日本製紙クレインズが、2勝1敗と王手をかけています。

対して、SEIBUプリンスラビッツは、3連覇へ黄色信号!
という あとのない状態に追い込まれていますが、
今日の試合は、ホームリンクのダイドードリンコ アイスアリーナで戦うことができます。

「ホームアドバンテージ」という言葉がありますが、
アジアリーグの中で、この言葉が、一番当てはまるチームが、
実は、プリンスラビッツなのです。

というのも、プリンスラビッツは、
昨季のレギュラーリーグの途中から、ダイドードリンコ アイスアリーナでは、
プレーオフも含めたアジアリーグの公式戦で、引分け1つを挟み、20連勝中!

さらに、プレーオフに限ってみると、
昨季も、クレインズに王手をかけられながら、
ホームに戻ってからの第4戦第5戦に連勝して、逆転優勝を遂げたように、
アジアリーグがスタートして以来、ナント 13戦全勝!

それだけに、第3戦終了後、鈴木貴人 キャプテンは、
「ホームでは、いい成績を残しているので、気持ちを切り替えて臨みたいです」
と大敗を喫したにもかかわらず、前向きなコメントを残していました。

このように前向きな言葉を口にしたのは、何もキャプテンだけではありません。
若林クリス コーチも、
第4戦からは、セットのマッチアップの権利が、プリンスラビッツに移るとあって、
「いろいろと仕掛けていくつもりです」
とホームアドバンテージを最大限に活かしていこうと、意気込み十分の様子。

その若林コーチは、ビジターゲームにもかかわらず、
これまでの3試合でも、既に “仕掛け” を披露していました。

プリンスラビッツの3rdラインがカギを握る!?「3人とも、すごく調子がいい」
第1戦の試合前に、若林コーチが こう話して、
「ファイナルのキーマン」に名指ししていたのが、
小原大輔 選手、田中豪 選手、内山朋彦 選手の3rdライン。

釧路の試合では、時折、このラインを、
イレギュラーにシフトして、クレインズのミスマッチを誘い、
得点に結びつけたシーンも見られました。

今日の試合では、クレインズのセットの顔ぶれを見てから、マッチアップを決めることができるので、
若林コーチが、「キーマン」を、どのセットにマッチアップさせるか、
プリンスラビッツのベンチワークに、注目です!

プリンスラビッツが、「ホームアドバンテージ」を活かして、逆王手をかけるのか !?
それとも、クレインズが昨季の悔しさを晴らして、アジアの頂点に 返り咲くのか !?

舞台をダイドードリンコ アイスアリーナに移しての、最終ステージの熱戦も、
FMくしろ で生中継します!
どうぞ、ご期待ください !!

◆photo by 243
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2007.03.21
熱戦!プレーオフ・2007<6>11年目のブレイク
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

3年続けて、日本製紙クレインズと、SEIBUプリンスラビッツの顔合わせとなった、
アジアリーグのプレーオフ ・ファイナルは、先の週末、釧路アイスアリーナで開幕!

点の取り合いとなった第1戦第2戦で、星を分け合った両チームは、昨日 第3戦を戦い、
7−2と大勝したクレインズが、
3年ぶりのアジアリーグ制覇まで、あと1勝と迫りました。

11年目のブレイク!飯塚洋生選手釧路アイスアリーナでの最終戦ともなった この試合で、
クレインズファンを大いに沸かせたのは、
何といっても 飯塚洋生 選手!

「高校(釧路工)の時以来」という、ハットトリックをマークして、勝利に貢献。
試合終了後には、
「ハットトリックよりも、この大舞台で活躍できたことが、うれしいです」
と “ゴマ ・スマイル” を見せていました!
先制点を決められた直後の同点ゴールあり、
試合の主導権を完全に呼び込む追加点ありと、
この日の飯塚選手の得点は、まさに値千金。

なかでも、2つのパワープレーゴールは、
いずれもゴール前で粘って、リバウンドを叩いたもので、
「キレイな得点もいいでしょうけど、泥臭い得点は、相手もイヤがるはず」
と話していたように、
2年続けてファイナルで敗れている王者に対して、大きなダメージを与えました。

昨季までの10年間、トップリーグでは通算39得点だった飯塚選手ですが、
今季は、チームの日本人選手で3位タイとなる15得点と、一気にブレイク!

主力選手のケガによって、第1セットに起用され続けましたが、
「全く遜色なく、いい働きをしてくれました」
と田中俊司監督も、今季の飯塚選手のプレーには、太鼓判を押しています。

これで、MVPに輝いた「全日本選手権」の決勝戦に続いて、
大舞台でヒーローとなった飯塚選手ですが、
「周りがサポートしてくれるので、それに ついて行っているだけです」
という謙虚なコメントでも分かるように、決して浮かれることはありません。

「ラッキーボーイになりそうな選手は、誰ですか?」
プレーオフを前にして、こんな質問をした時に、
「レギュラーリーグで活躍してくれた飯塚が働いてくれると、
チームに勢いが出るんじゃないかと思います」
と田中監督は、答えてくれました。

その言葉どおりに、
“11年目のブレイク” を果たした飯塚選手の活躍で、王手をかけたクレインズは、
最高のチーム状態で、第4戦に臨みます!
アジアリーグ | comments(0) | trackbacks(0)
2007.03.17
舞台は整った!
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

いよいよ今日から、アジアリーグのプレーオフ ・ファイナルが始まります!

第1戦の舞台となる釧路アイスアリーナでは、
昨日、日本製紙クレインズと、SEIBUプリンスラビッツの選手たちが、最終調整を行い、
“頂上決戦” へ向けて、準備万端の様子。

しかし、準備万端なのは、選手だけではありません。
両チームのファンの人たちも、試合前から気合十分。
特に、地元 釧路のクレインズファンの皆さんは、
様々なスタイルの応援を、一足早く準備しています。

まず、ご存知 つるっ子マニア の皆さんは、
「全日本選手権」、「アジアリーグ」、そして「ホッケータウン ・イン ・アジア」の、
3つのタイトルを獲得しよう! との思いから、
ゴール裏のスタンドに、3つの「V」を用意して、人文字を作ります。
     三冠獲得への願いをこめた3つのV
既に、この演出は、セミファイナルの第1戦から お目見えしていますが、
ファイナルでは、つるっ子マニアのリーダー 寺山博道 さんが、
ホームページの掲示板に、ゲットくんのハンドルネームで告知したように、
「秘密兵器」を1500個も用意して、クレインズの選手たちに、大声援を送るそうです。

他にも、つるっ子マニアの皆さんは、今季もファンの人に呼びかけて、
「KUSHIRO CRANES!」の横断幕を作成!
     クレインズの選手たちを後押しする横断幕
手作りの短冊は年々パワーアップして力作揃い
選手たちを、あと押しする願いをこめて、
ベンチの後ろに飾られている この横断幕は、
ファンの人たちが書いた短冊を集めて、
毎年、作られていますが、
よーく見てみると、年々パワーアップして、
短冊は、どれも力作ばかり!
クレインズの選手たちも、思わず足を止めて、
熱心に見入っていたほどです。

このように、たくさんのファンの人たちによって作られた横断幕がある一方で、
オフィシャルベンチの後ろには、
たった一人で作ったという、こんな横断幕もありました!

セミファイナル開幕前から、思いは早くもファイナルへ!?加藤じろう直営!「語りべ」通信を、
いつもご覧いただいている jimmy さんが作られた横断幕は、
ファイナルのチケットをデザインした、ナイスな出来栄え!
しかし、横断幕以上にナイスだったのは、jimmyさんの眼力。
ご自身のブログでも書かれていたように、
クレインズが、スウィープで ファイナルに進出すると信じて、
この横断幕を、早くもセミファイナルの第1戦から、
飾り続けていらっしゃいました。

そんな大胆な(!?)予想が、ズバリ的中したjimmyさんですが、
プリンスラビッツと対戦するファイナルの予想は、
「3勝1敗でアジア王者の栄冠を手にする!」
果たして、今回もズバリと的中するでしょうか?

こんなファンの人たちの熱い想いが集まって、“頂上決戦” の舞台は整い、
いよいよ今日の午後4時に、熱戦の火ぶたが切って落とされます!

今季のアジアのチャンピオンを決める、プレーオフ ・ファイナルの模様は、
FMくしろ で全試合生中継!
どうぞ、ご期待ください !!
アジアリーグ | comments(5) | trackbacks(0)
2007.03.14
ちょっといい話・その2
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

前回の記事では、「語りべ」が、プレーオフの熱戦の合間に耳にした、
「カンウォンランドのいい話」を紹介しましたが、
今回お伝えするパート2では、「日本製紙クレインズのいい話」を、お届けします!

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日本国内で行われるプレーオフの試合では、
報道陣のための共同記者会見が、試合後、プレスルームで行われます。

試合によって異なることもありますが、共同記者会見は、

1)敗戦チームの監督
2)勝利チームの監督
3)勝利チームの中で活躍した選手

の順番でプレスルームにやってきて、報道陣からの質問に答えてくれるのですが、
釧路アイスアリーナで行われた セミファイナル第3戦では、
両チームの監督に続いて、クレインズの 飯村喜則 選手が、
ヒーローとして、記者会見場に やってきました。

以前のチームメイトへの思いやりを垣間見せていた飯村喜則選手この日の飯村選手は、
先制点を含めて、2ゴールをゲットしたのに加え、
コンディション不良のデレク ・プラント選手に代わって、
試合途中から、ウイングだけでなく C Fも務めるなど大活躍!

飯村選手自身も、
「いい場面で、いい仕事ができました。
チームにも貢献できたと思います」
と話して、記者会見場でも、納得の表情を見せていました。

そんな飯村選手の活躍で、クレインズは、ファイナル進出を決めたとあって、
記者会見での質問は、試合の話から、徐々にファイナルの話へと移っていき、
地元の記者の方から、こんな質問が。
「次は、いよいよプリンスラビッツとの対戦ですが、意気込みはいかがですか?」

一昨季、昨季ともに、クレインズは、
ファイナルで、プリンスラビッツ(当時はコクド)に敗れているだけに、これは当然の質問。
しかし、その質問に対する飯村選手の第一声は、こんな意外な言葉でした。

「まだ相手がプリンスラビッツかどうか、分かりませんから」

この日、ダイドードリンコ アイスアリーナでは、
プリンスラビッツと日光バックスの、セミファイナル第3戦が行われていましたが、
釧路アイスアリーナよりも、フェイスオフが45分遅かったため、
飯村選手の記者会見が行なわれていた時間は、まだ試合中。

とはいえ、既に、第3ピリオドの中盤まで進んで、プリンスラビッツが大量リード。
クレインズと同じように、3連勝でファイナルに進むのは、ほぼ確実な状況でした。

飯村選手は、両監督の記者会見が終了するのを、待っていなければならなかったため、
その間に、試合経過も耳にしていたはず。
にもかかわらず飯村選手は、
あえて、「まだ相手がプリンスラビッツかどうか、分かりませんから」と口にしたのです。

その言葉に続いて、「ボクはバックスのO Bなので…」
と少し照れくさそうに言った飯村選手。
きっと彼の脳裏には、敗色濃厚となっても、最後までパックを追い続ける、
昨季までのチームメイトたちの姿が、浮かんでいたに違いありません。

「(優勝)カップを手にするっていうのが、クレインズに移籍した一番の理由なので、
自分の仕事ができるように、一つ一つのシフトに集中して戦いたいです」

最後に、次の試合への意気込みを、普段と変わらない口調で話して、
記者会見は終了となりましたが、
飯村選手は、ファイナルへの向けての静かな闘志とともに、
かつてのチームメイトたちへの思いも、垣間見せてくれました。

クレインズでプレーし続けている選手たちと同じように、
飯村選手も、バックスの一員として臨んだ昨季のプレーオフでは、
プリンスラビッツに敗れて、唇を噛み締めていました…。

その悔しさを晴らして、クレインズにカップをもたらせることができるか !?
飯村選手のファイナルでの活躍が、楽しみです!

◆photo by 243
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2007.03.11
ちょっといい話・その1
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

前回の記事でも紹介したように、
アジアリーグのプレーオフ ・セミファイナルは、
日本製紙クレインズが、カンウォンランドに3連勝。
同じく日光バックスをスウィープした、SEIBUプリンスラビッツとともに、
ファイナル進出を決めています。

勝ち上がった両チームの強さを、あらためて実感した一方で、
この週末は、プレーオフの緊迫した試合を見ることができなかったので、
ちょっと残念に思っているファンの方も、いるのでは?

そんなファンの方に、セミファイナルの熱戦の合間に「語りべ」が耳にした、
ちょっといい話を、2回にわたってお届けします。

先ず今回は、「カンウォンランドのいい話」です!

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今季のカンウォンランドには、
エースGKの #30 ソン ・ホソン 選手を筆頭に、
今季から、韓国でプレーしている #39 金丸久 選手と、
GKの中では最年長の #1 パク ・ジュンウォン 選手という、
3人の選手が登録されています。

しかし、韓国代表の守護神を務め、チームメイトの信頼も厚いソン ・ホソン選手が、
レギュラーリーグの開幕戦から、プレーオフのセミファイナルまで、全ての試合に先発。

実績に勝るソン ・ホソン選手だけに、その起用も納得というところなのですが、
なかなかチャンスに恵まれなかった、金丸選手とパク ・ジュンウォン選手は、
悔しい思いをしたに違いありません。

そんな2人の気持ちを思いやった キム ・ヒウ 監督は、公平にチャンスを与えようと、
金丸選手とパク ・ジュンウォン選手を、1試合おきに、バックアップGKに起用しました。

アジアリーグのホームページなどで、公式記録を見た方は、お気づきでしょうが、
今季のカンウォンランドは、レギュラーリーグの開幕戦から、ファーストラウンドまで、
金丸選手とパク ・ジュンウォン選手が、交互にベンチ入り。

しかし、クレインズとのセミファイナルでは、
第1戦と第2戦が、金丸選手。
第3戦がパク ・ジュンウォン選手と、
バックアップGKのローテーションに変化が!

実は、キム ・ヒウ監督が、そうしたのには理由がありました。
ある選手が、こんなお願いをしたのだそうです。

「金丸選手は釧路が地元なので、
3試合のうち2試合、彼がベンチに入れるようにしてください。
土曜日と日曜日は、お客さんも多いでしょうし、
彼のお兄さんも、わざわざ釧路まで駆けつけるようなので、
できれば、1戦目と2戦目は、彼をベンチに入れてあげてください」

チームメイトへの思いやりを見せたパク・ジュンウォン選手こんなお願いを、キム ・ヒウ監督にしたのは、
ナント! パク ・ジュンウォン選手。

本来であれば、パク ・ジュンウォン選手にとって、
金丸選手は負けたくない相手のはず。
もちろんパク ・ジュンウォン選手も、
1試合でも多く、ベンチに入りたい気持ちはあったのでしょうが、
あえてライバルの気持ちを思いやって、
こんな思いを、キム ・ヒウ監督に伝えたのだそうです。

結局、セミファイナルの3試合は、ソン ・ホソン選手がフルマスクとなったため、
どちらがベンチに控えていても、直接 勝敗に影響を与えることはありませんでしたが、
パク ・ジュンウォン選手の優しさとともに、
金丸選手が、いかにチームの一員として、大事に思われていたのかが伝わってきます。

セミファイナルの第3戦終了後、
NHLでプレーした実績も豊富な #23 スティーブ ・マッケンナ 選手が、
チームメイトを前にして、こんな言葉を口にしました。

「このチームでプレーできて、うれしかった」

今季は一味違う戦いを披露してくれたカンウォンランドですが、
一気に飛躍を遂げた最大の理由は、
こんなエピソードに代表されるように、チームワークの良さだったのかもしれません。

◆photo by YONSU
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2007.03.07
熱戦!プレーオフ・2007<5>闘将が残した言葉
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

昨日、釧路アイスアリーナでは、
アジアリーグのプレーオフ ・セミファイナル第3戦が行われ、
日本製紙クレインズが、カンウォンランドを下して、
3年連続のファイナル進出を決めました。

前回の記事でも紹介したように、
この日のカンウォンランドは、王手をかけられた上に、
ケガやペナルティーによる出場停止のため、攻守の主力を欠きながら、
第2ピリオド終盤まで3−3と、互角の戦いを展開。

「もし負けてしまったとしても、今日が最後じゃない。
カンウォンランドの戦いは、これからも続いていくのだから、
そのことを考えて、プレーをするように!」

こんな キム ・ヒウ 監督のゲキが、エネルギーとなって、モチベーションも高かっただけに、
カンウォンランドが、このシリーズ初勝利を挙げるかと思われましたが、
第2ピリオドの終了間際と、第3ピリオド中盤に、
ダーシ ・ミタニ選手の連続ゴールで突き放されてしまい、5−3。

最後の全員攻撃も及ばず、
“実力ナンバーワンチーム” のクレインズに、スウィープされてしまいました。

「何としても1つ勝って、韓国に戻りたい」
という言葉を かなえることが、できなかったにもかかわらず、
試合後、記者会見場に現れたキム ・ヒウ監督から、悔しさは感じられませんでした。

記者会見では、すがすがしいような表情を浮かべていたキム・ヒウ監督「15勝以上マークして、プレーオフに出るという、
シーズン前に立てた目標を、達成できただけでなく、
ファーストラウンドで、ハルラに勝つこともできました。

(セミファイナルでは)1つも勝つことができませんでしたけれど、
第1戦で、ショックの残る負け方をしたのに、
(=パワープレー中だった第3ピリオド19分29秒に、決勝点を許す)
気持ちが萎えることなく、
最後まで戦ってくれた選手を、褒めてあげたいです」

こう話したキム ・ヒウ監督は、
むしろ、すがすがしいような表情を浮かべていました。

カンウォンランドの歩みは、まだ3年目。
しかも、1年目は韓国リーグだけに参戦していたため、
アジアを舞台に戦うのは、今季が2年目。

にもかかわらず、昨季の7位から、今季はレギュラーリーグを4位で戦い終え、
プレーオフでも、セミファイナルまでコマを進めたため、
(同じくセミファイナルで敗れた日光バックスより、レギュラーリーグの順位で上回るので)
最終順位は第3位と、一気にステップアップ!

キム ・ヒウ監督も、
「今季のカンウォンランドは成長した! と言ってもらえたのが、うれしかった」
と口元を緩ませました。

アジアリーグに参戦した当初、
クレインズのスタッフが、あるカンウォンランドのスタッフから、
こんなことを言われたそうです。
「クレインズのような、一生懸命戦うチームを目標にします」

“チームの顔” に成長した、FWの#17 キム ・ギュヒョン 選手や、
“韓国代表の守護神” としてもプレーする、#30 ソン ・ホソン 選手は、
ともに、まだ24歳。

この二人を筆頭に、伸び盛りの若手選手が多いチームだけに、
敗れてしまったとはいえ、“目標のチーム” との真剣勝負は、
キム ・ヒウ監督も、
「これからウチのチームが成長していくための、大きな経験になったと思います」
と前向きにとらえています。

それだけに、来季のカンウォンランドは、
さらに力をつけて、アジアのホッケーファンを、もっと沸かせてくれそうです!

闘将キム・ヒウ監督アジアリーグに参戦して以来、
「カンウォンランドのホッケーは、一生懸命なホッケーです」
と言い続けて、
大きな声を出しながら、若いチームを牽引している、
“闘将” の一面を垣間見せることなく、
記者会見が終了するかと思われた、その時!
キム ・ヒウ監督が、突然、口を開きました。

「これからもカンウォンランドに、注目してください」

静かな口調で語られながらも、自信を感じさせてくれる一言。

集まった報道陣から、期せずして起こった大きな拍手の中、
“闘将” は、こんな言葉を残して、記者会見場を去っていきました。

◆photo supported by YONSU
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2007.03.05
熱戦!プレーオフ・2007<4>追い詰められたカンウォンランド
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

クレインズ対カンウォンランド先週末、アジアリーグのプレーオフ ・セミファイナルが開幕!
釧路アイスアリーナでは、
日本製紙クレインズと、カンウォンランドが対戦しましたが、
第1戦第2戦ともに、
クレインズがカンウォンランドを振り切って、2連勝。
ファイナル進出に、王手をかけました。
「ペナルティが、試合の流れを左右する」
FMくしろの解説者で、元クレインズコーチの重野賢司さんが、
試合のポイントを、こう予想したとおりに、
ここまで2試合の両チームの得点は、
全てスペシャルプレー中か、パワープレー終了直後のもの。
それだけに気になるのが、カンウォンランドのペナルティの多さです。

第1戦が、クレインズの8つに対して、12反則。
第2戦は、クレインズが6つだけだったのに対して、13反則と、
2試合ともに、ペナルティの数が、クレインズを上回っています。

しかも、第2戦では、レフェリーのジャッジへの不満から、
不必要なペナルティを課せられたりと、空回り。
キム ・ヒウ 監督も、「ペナルティに過剰に反応してしまった」と、
チームの若さが裏目に出てしまったことを、悔やんでいました。

2連敗を喫してしまったカンウォンランドですが、
冬季アジア大会で、韓国代表のキャプテンを務めた、
DFの #12イ ・ミョンウ 選手が、第2戦を欠場したのを筆頭に、
コンディションが万全でない選手も多い上、
ゲームミスコンダクトペナルティの累積による出場停止のため、
第1セットのウイングの #11ペク ・ヒョング 選手が、
第3戦に出場できないとあって、まさに崖っぷち!

しかし、それでもキム ・ヒウ監督は、
「クレインズのような経験豊富なチームと違って、ウチは若いチーム。
普段と違うことをしたら、選手が混乱してしまうので、ウチのホッケーをやるだけですよ」
と話し、身上の “一生懸命なホッケー” で、第3戦に挑みます。

そんな一生懸命なホッケーを貫くカンウォンランドを、
一生懸命にサポートしている人が、二人います。

一人は、GKの #39 金丸(かなまる) 選手。
さわやかな笑顔ヶトレードマークの金丸久選手
いつもリンクで声を掛けると、
さわやかな笑顔で、「語りべ」に応え返してくれる金丸選手ですが、
釧路の出身とあって、
この週末は、ご家族がスタンドに駆けつけました!

残念ながら、エースGKの #30ソン ・ホソン選手が好調なため、
ご家族に、プレーする姿を見せることはできませんでしたが、
それでも金丸選手は、ベンチの中で大きな声を出して、
チームメイトを激励し続けていました。

と、これだけだったら、特別な話ではありませんよね。
金丸選手のスゴイところは、試合後も、チームメイトをリフレッシュさせようと、
何人かの選手を、食事に連れて行ったこと。

本来であれば、久々の帰郷の上、
この週末は、お兄さんも、試合に合わせて釧路に戻ってきているので、
家族水入らずの時間を楽しみたいところ。

しかし、金丸選手は、追い詰められてしまったチームのために、少しでも役に立とうと、
チームメイトとの時間を、優先していました。

なかなか出番に恵まれない金丸選手ですが、
10月の釧路遠征の時も、市内を案内してあげたりと、
いつも一生懸命 チームをサポートしているのです!

もう一人は、通訳の 木村理(おさむ) さん。

アジアリーグ ・ジャパンオフィスからの依頼を受けて、
韓国の両チームが来日する際は、全行程に帯同している木村さんですが、
通訳をするだけでなく、
慣れない環境の中で起こる様々なトラブルの時にも、全て対応してあげたりと、
こちらも、いつも一生懸命 チームをサポートしています。
キム・ヒウ監督の信頼も厚い木村理通訳
今回の遠征でも、突然、夜遅くに電話で呼び出されても、
負傷した選手ために、すぐさま病院に駆けつけたりと、
チームマネージャーのように、文字どおり八面六臂の働き!

それだけに、キム ・ヒウ監督をはじめ、
カンウォンランドの全ての選手から、
木村さんは、全幅の信頼を受けています。
こんな二人の熱い思いに応えて、
追い詰められたカンウォンランドが、一矢報いることができるのか !?

それとも、クレインズが、
実力ナンバーワンチームの強さを見せて、一気にファイナル進出を果たすのか !?

注目のセミファイナル第3戦も、FMくしろで生中継します!

どうぞご期待ください !!

◆photos by YONSU

★本日の小ネタは…
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