日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
アジアリーグの開幕まで、あと1ヶ月あまり。
夏の厳しい暑さを もろともせず、
各チームとも、新たなシーズンへの準備が進んでいるようですが、
毎年、旋風を巻き起こしている 韓国の2チームも、
ハードなトレーニングを積んで、今季に備えています。
アジアリーグ参戦2年目の昨季、
3位となったカンウォンランドは、
オーナー会社の組織変更によって、
新名称で臨む予定のシーズンに、
さらなる躍進を遂げようと、
北欧のフィンランドまで赴いて、
強化合宿の真っ只中。
一方、アニャンハルラは、
昨季はケガ人が多く出たことで、
低迷してしまった反省から、
今季は、まず初めに、
入念な体力づくりを行うなど、
両チームとも、意気込み十分。
ともに、新戦力も合流して、
実戦を意識した練習が続いています。
ところで、韓国のホッケー界といえば、
以前の記事でもお伝えしたように、
2014年の冬季オリンピック招致が、成功しなかった影響が、気になるところ。
特に、カンウォンランドは、
ピョンチャン(平昌)オリンピック誘致の、シンボル的な意味合いから、
チームが創設されただけに、なおさら気になるところです。
しかし、練習を見る限りでは、
ハルラはもちろん、カンウォンランドからも、そんな影響は、全く感じられません。
それを実証するかのように、
カンウォンランドのキム ・ヒウ監督は、
「会社の考えは分かりませんけれど」と前置きした上で、
こんな風に、話してくれました。
「確かに残念ではありますけれど、影響はないと思います。
今回の招致が成功しなかったのは、(開催地に決まったロシアとの)競技力の差。
もし2018年の冬季オリンピックの開催地にも、立候補するのなら、
各競技とも、今からしっかりとプランを作って、強化をすべきだと思います。
時間はあるから、これから投資と育成をしていけば、
競技力が向上していくはずだから、むしろプラスになると思います」
こんな考えを披露してくれたキム・ヒウ監督だけでなく、
カンウォンランドとハルラの 選手やスタッフの皆さんからは、
今回の冬季オリンピック招致が、成功しなかった原因と、
もし、2018年の開催地にも立候補する場合は、どうすればいいか?
という意見が、しっかりとした口調で、飛び出してきたように、
誰もが気持ちを切り替えて、前向きな様子。
さらに、韓国アイスホッケー協会も、
国際大会で好成績を残すには、GKのレベルアップが必要と、
NHLのチームでも指導した経験のあるコーチを招き、
アジアリーグ勢だけでなく、学生やジュニアを対象にした、ゴーリースクールを開催したり、
女子代表チームを日本へ派遣して、強化試合を行ったりと、
積極的な強化策を、打ち出しています。
「アジアリーグがスタートした頃に比べると、韓国と日本の差は、縮まったと思います」
この夏、カンウォンランドやハルラの選手から、
こんな言葉を、よく耳にしましたが、
一昨季のハルラや、昨季のカンウォンランドと、アジアリーグだけを見ても、
韓国ホッケー界が、急速にレベルアップしているのは明らかです。
冬季オリンピック開催も、もちろんですが、
近い将来、韓国と日本の差がなくなった時こそ、
韓国ホッケー界にとって、真の悲願達成の時なのかもしれません。
そんな日が、一日でも早くやってくるために、
この夏、韓国のホッケー界は、動き続けているのです。