加藤じろう直営!「語りべ」通信
 
2022.01.14
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2008.02.29
熱戦!プレーオフ・2008<5>8合目決戦
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

明日から、アジアリーグのプレーオフ ・セミファイナルが始まります!

加藤じろう直営!「語りべ」通信では、
一昨日の記事と、昨日の記事で、「High1 vs 王子製紙」のシリーズを紹介してきましたが、
もちろん「SEIBUプリンスラビッツ vs クレインズ」のシリーズも、
注目しないわけにはいきません。

アジアリーグは、今季で5年目となりましたが、これまでの歴史を紐解いてみると、、、

【2003−2004シーズン】
初年度はプレーオフを行わず、
5チームが、4回戦総当りするレギュラーシーズンによって争われましたが、
クレインズとコクド(プリンスラビッツの前身)が、最終日まで優勝争いを繰り広げた末、
13勝3敗の成績を残した クレインズが初代王者に!

【2004−2005シーズン】
この年からプレーオフが導入され、
8チームによるレギュラーシーズンを勝ち抜いた4チームが、プレーオフヘ進出。
クレインズとコクドは、ファイナルで顔を合わせましたが、
初戦で完封負けを喫しながら、第2戦から3連勝した コクドが初優勝!

【2005−2006シーズン】
レギュラーシーズンは9チームによって争われ、上位6チームがプレーオフに。
2年続けて、クレインズとコクドの対戦となったファイナルでは、
先に王手をかけられながら、第4戦と第5戦に勝った コクドが逆転でV2達成!

【2006−2007シーズン】
8チームで行われたレギュラーシーズンの上位6チームが、プレーオフへコマを進めましたが、
ファイナルは、またもクレインズと (この年からチーム名を改めた)プリンスラビッツの顔合わせに。
2勝1敗と王手をかけて臨んだ第4戦で、
西脇雅仁選手(現ECHL・デイトン)がサヨナラゴールをゲットして、クレインズが劇的な優勝!

このように、クレインズとプリンスラビッツの両チームは、
これまでの4年間、常にアジアリーグの優勝争いを展開。
さらに、昨年と今年は「全日本選手権」の決勝でも対戦するなど、
“頂上決戦” を演じ続けてきました。

ところが、今季は その図式に変化が生じ、セミファイナルで顔を合わせることに!

ディフェンディングチャンピオンのクレインズは、
レギュラーシーズンで、4位と低迷してしまいましたが、
「フォアチェックのシステムを変えたことで、守りが良くなった」
と相沢浩二監督が振り返ったように、
ファーストラウンド3試合の総失点は、わずかに5点。
いずれも1点差の試合を競り勝って、アニャンハルラに3連勝しました。

しかし、その一方で課題が残ったのは、パワープレー。
14回ものチャンスがありながら無得点に終わっただけに、
「修正しないといけないね。メンバーを変えることもあるかもしれない」
と相沢監督は、パワープレーの改善を、セミファイナルのキーポイントに挙げていました。

対するプリンスラビッツは、レギュラーシーズンで1位となったため、
セミファイナルからの登場となりますが、
「プレーオフは体力勝負」という若林クリス監督の考えから、
全日本選手権終了後は、体力強化のためのトレーニングも行って、セミファイナルに挑みます。

「クレインズのスピードを封じるために、
ニュートラルゾーンでのギャップ(相手選手との距離)コントロールを徹底したい」
と話していた若林監督ですが、勝負の分かれ目は? という質問には、
「反則(があった時)ですね」と言って、
こちらも、パワープレーとペナルティキリングを、キーポイントに挙げています。

“8合目決戦”の勝負の行方は !?いよいよ明日からスタートする、
プリンスラビッツ vs クレインズのセミファイナルの模様は、
FMくしろ で、全試合生中継!

今季は、頂上の手前で顔を合わせて、
“8合目決戦” を演じる両チームの激しいバトルを、
どうぞ、お聞き逃しなく!

★本日の小ネタは…
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2008.02.28
熱戦!プレーオフ・2008<4>サムライの存在感
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

今週末からスタートする、アジアリーグのプレーオフ ・セミファイナルを前に、
昨日の記事では、1ヶ月ほど実戦から遠ざかっているため、
シリーズの立ち上がりがカギとなりそうな High1の話を紹介しましたが、
逆に、対戦相手の王子製紙には、そんな心配は無用のようです。

というのも、先日の記事で お伝えしたように、
早いバックチェックがチームに浸透した 12月中旬のナショナルブレイク以降は、
チーム状態が一気に好転!
ファーストラウンドでも、日光バックスを3連勝で下し、
勢いに乗って、セミファイナルを迎えます。

そんな王子の勢いを、高く評価していたのが、
アニャンハルラのエース #43 パトリック ・マルティネツ 選手。

ファーストラウンドで、クレインズに敗れてしまった翌日に、
どのチームが優勝すると思う? と聞いてみると、
「後半戦の戦いを見ていると、一番強いと思うよ」
と言って、王子を優勝候補の筆頭にPUSH!

なかでもマルティネツ選手は、
「スペシャルプレーの時の存在感が大きい」
とリカルド ・パーソン選手を、キープレーヤーに名指ししました。

スペシャルプレーでの存在感が光るリカルド・パーソン選手マルティネツ選手が話したとおり、パーソン選手は、
パワープレーやペナルティキリングになると、必ずシフトされますが、
特に際立った存在感を発揮するのは、パワープレーの時。

全日本選手権の準決勝では、試合前のミーティングで、
SEIBUプリンスラビッツの若林クリス監督が、
「パーソン選手のシュートに気をつけろと指示をした」
にもかかわらず、2つのパワープレーゴールを決めるなど大活躍!

この試合に代表されるように、
本業の守りだけでなく、オフェンス面でも、チームに貢献しているパーソン選手ですが、
坂井寿如(としゆき)日本代表GMによれば、
「強いシュートではなくて、コントロールのいいシュートが魅力」 なのだそうです。

「相手のGKが、キャッチしづらいところを狙って打ってくるので、
一発で決まらなくても、リバウンドが出て、さらにチャンスが続いていく」
という坂井GMの分析どおり、パーソン選手の働きが光った、
ファーストラウンドのバックス戦でのパワープレー成功率は、35.71%。

1勝3敗で敗れた昨季のファーストラウンドでは、
同じバックス相手に、パワープレーの成功率が 18.52% だったことを考えると、
(他のメンバーの入れ替わりもありますが) “パーソン選手効果” が数字でも証明されています。

さらに、「ヨーロッパでプレーをしていた時に何度も優勝した経験を、選手たちに伝えてくれている」
と山中武司コーチが話していたように、積極的にリーダーシップを発揮するなど、
数字に表れない部分での、“パーソン選手効果” も!

ベストコンディションになるまで時間がかかったせいで、
シーズン序盤は、ファンを ヤキモキさせた部分もありましたが、
勝負どころに差し掛かるのを待っていたかのように、
パーソン選手は、ここへ来て、存分に存在感を見せつけています。

「遠征の時に、一人でお城を見に行ったりして、かなり楽しんでますね(笑)」
という山中コーチのお見立てどおり、日本での生活にも、すっかり馴染んだ様子で、
時には、冗談めかして、
「オレはサムライだ!」 と、うそぶくことさえあるのだとか。

そんなパーソン選手が、1日から、コヤン(高陽)で幕を開けるセミファイナルでも、
リンク上で、“サムライの存在感” を発揮することができるのか !?
NHLでもプレーオフを戦った経験を持つ、頼れる助っ人のプレーに注目が集まります。

尚、コヤンでの観戦を予定されているファンの方は、こちらの記事を参考にしてください。
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2008.02.27
熱戦!プレーオフ・2008<3>最初が肝心!
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

いよいよ今週末から、アジアリーグのプレーオフ ・セミファイナルが始まります!

SEIBUプリンスラビッツ vs クレインズ
High1 vs 王子製紙」 というように、
レギュラーシーズンのトップ2チームが、ファーストラウンドの勝者を迎え撃つ形となりますが、
「語りべ」が注目しているのは、High1の戦いぶり!

というのも High1は、1月27日のレギュラーシーズン最終戦以来、公式戦が全くなかったため、
実に1ヶ月以上ものブランクがある中で、
3月1日からのセミファイナルに、臨まなくてはならないからです。

「プリンスラビッツは、全日本選手権を戦っているけれど、
我々は、1ヶ月も真剣勝負をしていない。
せっかくレギュラーシーズンで2位になったのに、これではアドバンテージにならないよ」

第1セットのC Fを務める #58 バド ・スミス 選手が口にした言葉が、
チームメイトの気持ちを表しているように、
実戦から遠ざかっていることが、いささか気になる様子。

2年前のプレーオフを振り返ってみると、
同じように、ハルラがレギュラーシーズンを2位で戦い終えながら、
実に5週間も、公式戦から遠ざかっていたために、
セミファイナルの第1戦は、試合開始から2分半の間に、いきなり2失点。

結局、この連続失点が最後まで響いてしまい、完封負けを喫しているだけに、
バド ・スミス選手の言葉にも、うなずけるところです。

高麗大学と練習試合を行ってセミファイナルに備えるHigh1の選手たちそんな不安を少しでも払拭しようと、
High1は、先週、高麗大学と3試合(写真)。
さらに今週も、延世大学と2試合の練習マッチを実施。

既に、大学4年生が、チームを離れてしまったために、
その差は歴然としていましたが、
選手たちは、セミファイナルに向けて、
少しでも実戦感覚を取り戻そうと、パックを追っていました。

アジアリーグにプレーオフが導入されるようになってから、今季が4年目となりますが、
今季のファーストラウンドを含めた、これまでの戦いを振り返ると、
過去15カードのうち 13カードで、第1戦に勝利したチームが制しています!

それだけに、キム ・ヒウ監督は、
「まず第1戦の最初の10分を乗り切ること。それができれば、いい試合ができるはず」
とセミファイナルの立ち上がりを重視。
1ヶ月ぶりの実戦に臨むHigh1にとっては、まさに “最初が肝心” となりそうです。

コヤン(高陽)で行われる第1戦で、High1が、どんなスタートを切るのか !?
このシリーズの行方を、大きく左右しそうですね。

尚、コヤンでの観戦を予定されているファンの方は、こちらの記事を参考にしてください。
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2008.02.25
トップスターがいなくても
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

「語りべ」が実況を担当している、CS放送 ・Jスポーツの 「NHLアイスホッケー」では、
今週の放送で、ピッツバーグ ペンギンズ vs オタワ セネターズ の試合を、お届けします!

ペンギンズといえば、ご存知! シドニー ・クロスビー 選手がいるチーム。

昨季は 19歳でMVPに輝いたり、今季から NHL史上最年少のキャプテンに就任 するなどして、
ペンギンズのというより、今や「NHLのトップスター!」
文字どおり、スポーツファンの注目を、一身に集めているクロスビー選手ですが、
先月18日(現地時間)のタンパベイ ライトニング戦で、足首を負傷してしまい、現在 戦線離脱中…。

ところがペンギンズは、“トップスター不在” という状況を強いられながらも大健闘!
「自分たちの仕事以上に、みんなが頑張っているし、
チームの一員として貢献しようとする気持ちが、うまく機能している」
ジョーダン ・ストール 選手が話しているように、
クロズビー選手が欠場してからも、9勝4敗2OT負けと、しっかり勝点を積み重ねて、
イースタン カンファレンスの首位争いを演じています。

なかでも、特筆すべきは、攻撃力がダウンしないこと。
負傷するまで、アシストランキングでトップだったクロスビー選手を欠きながら、
その後も、1試合平均3.27得点と、
ペンギンズの攻撃力に、全く陰りは見られません。

その立役者は、何といっても エフゲニ ・モルキン 選手!
トップスターの穴を補って余りある働きを見せているエブゲニ・モルキン選手
昨季、カルダートロフィー(新人賞)を受賞したモルキン選手ですが、
2年目の今季も、チームの得点源の一人として大活躍。
特に、クロスビー選手が戦列を離れたために、
第1セットのC Fという大役を担うようになってからの15試合で、
ポイントを挙げられなかったのは、わずか1試合のみ。
それどころか、12ゴール18アシストとポイントを量産して、
チームの勝利に大きく貢献。
「いいリーダーシップを発揮している」
という賛辞を、地元のメディアから送られるほどの働きを見せています!

対するセネターズは、ここまでリーグトップの得点を誇るオフェンス力を武器に、
序盤戦から、イースタン カンファレンスのトップを快走中。

しかし、今月9日に ライバルの モントリオール カナディアンズ相手に、6−1と大勝 したあとは、
ここ5試合で10ゴールのみと、一気に得点力がダウンしてしまい、
1勝2敗2OT負けと、苦戦が続いています。

その要因となってしまっているのは、トップラインのゴールスランプ。
キャプテンの ダニエル ・アルフレッドソン 選手。
2年連続して50ゴールをマークしている ダニー ・ヒートリー 選手。
そして、プレーメーカーの ジェイソン ・スペッツァ 選手の3人で組む 自慢のトップラインが、
5試合で、わずかに1得点のみと、完全に沈黙。

ジョン ・パドック ヘッドコーチも、これにはたまらず、
試合中にラインを組み替えるなどして、カンフル剤を打ちますが、なかなか効果が現れません。

メロンアリーナそんなセネターズは、ペンギンズにとって、
昨季のプレーオフ ・ファーストラウンドで敗れた相手だけに、
地元ファンの前で、リベンジを果たしておきたいところですが、
試合は思わぬ展開に…。

ピッツバーグのメロンアリーナで繰り広げられる熱戦を、
「NHLアイスホッケー」で、お楽しみください!
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2008.02.21
熱戦!プレーオフ・2008<2>心優しき得点王
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

昨日、韓国のアニャン(安養)アイスアリーナで行われた、
アニャンハルラ vs 日本製紙クレインズの第3戦は、
2−1のスコアで、クレインズが競り勝って 3連勝。
SEIBUプリンスラビッツの待つ、セミファイナル進出を決めました!
アニャンハルラvsクレインズ第3戦
対するハルラは、スウィープを喫してしまいましたが、
クレインズの相沢浩二監督が、
「すごくまとまっていたし、いいチームだった」
と話していたように、ディフェンディングチャンピオン相手に善戦し、
いずれも1点差と、激しい試合の連続。

それだけに、試合終了後は、人目を はばからず、
リンク上で、ガックリと肩を落とす、ハルラの選手たちの姿が見られました。
     クレインズにスウィープされガックリと肩を落とす、キム・ハンソン選手と、ソン・ホソン選手
特に、昨日の第3戦は、
第2ピリオド中盤以降、何度もクレインズゴールに襲い掛かりながら、
なかなかゴールネットを揺らすことができず、1点に泣いただけに、
悔しさも ひとしおだったかもしれません。

そんな光景を目の当たりにして、「語りべ」の脳裏に浮かんだのが、
「もしも、ソン・ドンファン選手がいたら…」
という思いでした。

ソン・ドンファン選手は、招待選手として招かれた、
2003年の日本リーグ オールスターゲームで、4ゴールをマークして、MVPを獲得。
“アジア屈指のポイントゲッター” として、一躍 その名を知らしめましたが、
アジアリーグがスタートしてからも、次々とゴールをゲットし、
2年前には、得点王に輝きました。

このように、まさに絶頂期に差し掛かっていたソン ・ドンファン選手でしたが、
彼の前には、大きな壁が待ち受けていました。
それは、「兵役制度」です。

韓国では、18歳以上の男子に対して、約2年間の兵役が課せられているため、
得点王を獲得したシーズンを最後に、
当時26歳だったソン ・ドンファン選手は、一旦、チームを離れることを決意したのです。

とはいえ、ハルラにとって、ソン ・ドンファン選手は貴重な戦力。
それだけに、同じ年に兵役制度を果たすことを決意した、
主力DFの チャン ・ジョンムン選手とともに、
優れたアスリートであることをアピールし、兵役期間の減免を申請。
その申請が、いつ認められても対応できるようにと、
ハルラは、一昨季も、昨季も、2人の名前を選手登録し続けたのです。

しかし、その願いも むなしく、一昨季に続いて、今季のレギュラーシーズンも、
2人の姿は、リンクに戻ってくることがありませんでした。
ところが、プレーオフを前にして、こんなニュースが伝わってきました。
「ソン ・ドンファン選手が、戻ってくるかもしれない!」

実は、ソン ・ドンファン選手は、
兵役期間中に、ほとんど休みを取らなかったため、既に所定の兵役日数を消化。
そのため、韓国国内の試合に限っては、出場することが可能になったのです。

ところが、昨日の試合で、ソン ・ドンファン選手の姿は、リンク上ではなく、スタンドにありました。
試合後、その理由を尋ねてみると、
「まだ心構えができていないから」 という答えが返ってきました。

確かに、兵役期間中も、練習をしていたとはいえ、その時間は限られたもの。
それだけに、ソン ・ドンファン選手の答えにも、うなずけるところですが、
実は、あるチームメイトが、彼が胸の中に秘めている思いを教えてくれました。

それは、「自分が試合に出たら、誰かが出られなくなる」 というもの。

「試合を見ていると、自分もプレーをしたいと思ってしまう」
と話していた ソン ・ドンファン選手でしたが、
自らがベンチに入ることで、1年間 戦ってきた他の選手が、出場できなくなってしまうという、
チームメイトを気づかう気持ちが、
彼の心の中で、常に くすぶっていた “プレーをしたい” という気持ちに勝ったようです。
心優しき得点王ソン・ドンファン選手
「2年間も試合に出られなかったですけれど、
来季は、いいプレーや、素晴らしいプレーを見せようと思っています。
応援してくれるファンの人が、多ければ多いほど、
いいプレーを見せられると思うので、応援してください!」

こう話してくれた ソン ・ドンファン選手の表情からは、
自分自身への期待感が、満ちあふれていました。
プレーをしたいという自らの欲望よりも、
チームメイトへの思いを優先した “心優しき得点王”。
ソン ・ドンファン選手の視線は、早くも、来季へと向けられているのです!
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2008.02.19
対照的なチームの戦い
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

「語りべ」が実況を担当している、CS放送 ・Jスポーツの 「NHLアイスホッケー」では、
ダラス スターズ vs フェニックス コヨーテス の試合を、ご覧いただく予定でしたが、
現地の衛星回線の不具合により、放送ができなくなってしまいました…。
(両チームのファンの皆さん、ゴメンナサイ)

代わって、今週の放送では、
コロラド アバランチ vs アナハイム ダックス の模様を、お送りします。

ダックスといえば、ご存知のように、昨季のチャンピオンチーム。
スタンレーカップ ファイナルで、オタワ セネターズを圧倒したように、
見事な強さを見せつけて、長いNHLの歴史の中で、
初めて カリフォルニアに、スタンレーカップをもたらせました。
昨季はキャプテンとしてダックスにスタンレーカップをもたらせたスコット・ニーダマイヤー選手
しかし、達成感や満足感が強くなってしまったのか、
プレーオフでMVPに輝いた スコット ・ニーダマイヤー 選手(写真)と、
チームトップの得点をマークした ティム ・セラニ 選手という、
昨季の優勝に大きく貢献した攻守の要が、
ともに現役引退を ほのめかすなどして、再契約を保留。
大きな戦力ダウンを強いられる中での船出となった 今季のダックスは、
なかなか波に乗ることができませんでしたが、
12月16日には、スコット ・ニーダマイヤー選手が。
そして今月5日からは、セラニ選手も現役続行を決意して、戦列に復帰!
ダックスは、2連覇へ向けて、ようやく役者が揃いました。

一方、カナダのケベック州から、1995年に、アメリカ ・コロラド州に移転したのを機に、
チーム名も改めたアバランチも、過去2回の優勝を誇る強豪チーム。

しかし、昨季は前半戦のつまづきが響いてしまい、
アバランチとなってからは初めて、プレーオフにコマを進めることができませんでした。

それだけに、捲土重来を期して、今季に挑みましたが、
チームの顔である キャプテンの ジョー ・サキック 選手に、
ニューヨーク アイランダーズからFAで獲得した ライアン ・スミス 選手。
さらに、オールスターゲーム出場も決まっていた 期待の若手 ポール ・スタスニー 選手と、
主力FWが、次々に戦線を離脱してしまう 苦しいシーズンに…。

ところが! そんな苦しい台所事情にもかかわらず、
アバランチは、プレーオフ戦線に踏みとどまる大健闘を見せています。

アバランチのホームアリーナ ペプシセンター役者が揃ったダックスと、飛車角抜きで戦うアバランチ。
戦力面では、まさに対照的といえる この2チームが、
アバランチのホームアリーナの ペプシセンターで激突!

果たして、どちらのチームが笑うのか !?
今週の「NHLアイスホッケー」も、どうぞ お見逃しなく!
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2008.02.18
熱戦!プレーオフ・2008<1>有言実行のキャプテン
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

アジアリーグのプレーオフが、ついに開幕!
先の週末、苫小牧と釧路では、ファーストラウンドの戦いが繰り広げられましたが、
王子製紙と日本製紙クレインズが、ともに連勝し、
セミファイナル進出に、王手をかけました。

「ずっと語りべ通信を見ているんですけど、
いつになったらボクのことを載せてくれるんですか?」

昨日の試合前、笑顔を見せながら、こう話し掛けてきたのは、
王子のキャプテン ・齊藤毅選手。

「1戦目は(弟の)哲也(選手)に いいところを持っていかれたから、今日は決めますよ(笑)」
と「語りべ」に、“活躍宣言” をして、試合に臨んでいきましたが、
その言葉どおり、チームに3点目を呼び込むゴールに加えて、
先制点のアシストをマークするなど大活躍して、有言実行!
有言実行の働きを見せた齊藤毅キャプテン
なかでも、第2ピリオド終了間際の18分53秒に決めた得点は、
スピードに乗って、ゴール裏から周りこもうとしたところで、
GKの橋本三千雄選手が、ヒザをついた瞬間にできた、
わずかな隙間を見逃さずシュートした、技ありのゴール。

2−1とリードしながらも、バックスの積極的なチェックの前に、
試合の流れを、なかなか引き寄せきれずにいただけに、まさに値千金!

CS放送 ・EXスポーツの中継で、解説を担当された日本代表の坂井寿如(としゆき)GMも、
「1点差のまま 第3ピリオドに入っていたら、バックスが流れをつかんだかもしれなかったので、
この試合のカギになるゴール」
と太鼓判を押すほどの、貴重な得点となりました。

勝利の立役者となった齊藤毅選手は、
「3ピリに入ってから、(第1戦に続いて)また先に失点してしまったので、
苦しい試合になりましたけど…」
と言って、少しだけ渋い表情を垣間見せましたが、
「でも、プレーオフでは、何より勝つことが大事なので、良かったです。
逆転されないのが、去年(のプレーオフ)との違いですね」
と すぐさま笑みを取り戻して、リンクを後にしました。

ところで「違い」といえば、ここのところの王子は、
シーズン序盤とは、まるで別のチームのように、安定した戦いぶりを披露していますが、
その要因を、齊藤毅選手は、
「早いバックチェックが徹底されたこと」 だと教えてくれました。

「アタッキングゾーンまで攻め込んだ選手も、
相手にパックを取られたら、すぐに戻ってきて、ニュートラルゾーンでバックチェックをする。
数的優位の状況を作らせないようにすれば、失点する危険性は減りますから」

齊藤毅選手が話してくれたように、
「早いバックチェック」がチームに完全に浸透した 12月中旬のナショナルブレイク以降は、
王子の戦いぶりが一気に好転。
レギュラーシーズン終盤の12試合で、勝点を奪えなかったのは 1試合のみ。
平均失点は、わずかに1.75だったのに加えて、完封勝利が4試合もあるなど、
安定した戦いを続けていたことが、数字でも証明されています。

昨季のプレーオフでは、ファーストラウンドで不覚をとってしまった王子製紙。
その屈辱を晴らすべく、新たに就任した城野正樹監督と山中武司コーチが、
異口同音に、チームリーダーとして名前を挙げたのが、齊藤毅選手でした。

しかし、齊藤毅選手は、
「子供が生まれるのも近かったので、妻に相談しました。
キャプテンは大変な仕事だから、引き受けることになったら、
家のことを、手伝ってあげられなくなってしまうので…」
と首脳陣からのキャプテン就任の要請に、即答を控えたのだそうです。

しかし、「誰でもやれる仕事じゃないんだから、ウチのことは気にしないで、やってみれば」
という奥様の後押しを受けて、キャプテン就任を決意。
「もし今季も ファンの人たちに応えられなかったら、監督やコーチと一緒に、ボクも辞めます!」
とまで言い切って、齊藤毅選手は、新たなシーズンを迎えたのです。

桜井邦彦選手や、岩田康範選手といったベテランの働きが際立っている一方で、
ベテランと若手の橋渡し役として、チームをまとめ続けてきたキャプテンの力がなければ、
今の “強い王子” の姿は、見られなかったはず。
前半戦は、ため息さえ耳にすることもあった王子の応援席からは、
ここへ来て、目に見えて、期待感が大きく感じられるようになってきています。

「昨季のプレーオフのリベンジだけじゃなくて、ボクたちは、もっと上を目指しているんです。
全日本選手権だって、試合内容では絶対に負けていなかったし、
間違いなく、ボクが王子に来てからは、一番強いチームになっているはずです!」

アジアリーグ初制覇へ向けてチームを引っ張る齊藤毅キャプテン王子ファンからの大きな期待感を受けて、
齊藤毅選手は、こんな風に話してくれました。

試合前の “活躍宣言” どおり、
昨日の第2戦では、チームを勝利に導いた齊藤毅選手。
今度は、「もっと上を目指す」という言葉も現実のものとして、
プレーオフを勝ち抜いていけるのか !?
“有言実行のキャプテン” のリーダーシップに、期待が集まります!

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2008.02.16
アジアリーグの歩き方・2007−08<10>コヤンを目指せ!
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

いよいよ今日から、アジアリーグのプレーオフが開幕!

アジアの頂点を目指しての戦いとなるだけに、
レギュラーシーズン以上の激しい戦いが、リンク上で繰り広げられるのは、間違いありません。

ところで、リンクといえば、先週 行われた「全日本選手権」の試合会場で、
たくさんの方から、こんな質問をされました。
「コヤンのリンクは、どんなところですか?」

今季もプレーオフにコマを進めたHigh1は、
昨季のプレーオフを、モクトン(木洞)アイスリンクで開催したのに続いて、
レギュラーシーズンでメイン会場として使用した、チュンチョン(春川)のウィアム アイスリンクではなく、
ソウルに近く、収容人員も多い、コヤン(高陽)のリンクで、ホームゲームを戦います。

コヤンでは、昨季から、アジアリーグの試合が行われるようになりましたが、
昨季、今季ともに、2試合ずつしか開催されていないため、まだまだ馴染みが薄いのでは?

High1は、レギュラーシーズンを2位で戦い終えたため、
プレーオフは、セミファイナルからの登場となりますが、
応援に行ってみたい! と観戦ツアーを計画中の皆さんのために、
一足早く、アジアリーグの歩き方 ・コヤン編を、お届けします!

──────────────────────────────────────────

コヤンの中心部にあるファジョン(花井)駅周辺にはお店がいっぱい!日本の都道府県に対して、韓国は道州制を採用していますが、
コヤン市は、ハルラのホームタウンのアニャン(安養)市と同じ、
キョンギド(京畿道)の中にあります。

首都 ・ソウルの南側にあるアニャン市と正反対に、
コヤン市は北側に位置していますが、
どちらの街にも、緑が多く残っている一方で、
ソウルのベットタウンとして、近年は人口が急増中。

そんなコヤン市の中で、最も その名を知られているのは、KINTEX
アジア最大級の国際展示場として、様々なイベントが行われ、
国内だけでなく、海外からも、数多くの人たちがやってくるのだそうです。

そのKINTEXや、サッカーの国際大会が開催されたこともあるコヤンスタジアムは、
コヤン市の西の端にあるのに対して、
市の中心部にあるのが、文化芸術複合空間 ・オウルリムルリ

“SPART Complex and Park ” という英語名がつけられているように、
オウルリムルリは、SPORTSとARTの発信拠点。
大きな敷地の中には、陸上競技場やプールに、武道場といったスポーツ施設と、
劇場や音楽ホールなどの 文化施設が並んでいます。
文化芸術複合空間・オウルリムルリオウルリムルリの敷地内には陸上競技場やプールなどのスポーツ施設がオウルリムヌリの敷地内には劇場や音楽ホールなどの文化施設が

そして、その一角に そびえるのが、
プレーオフの舞台となる スターサンズ アイスリンク!
High1がプレーオフのホームゲームを開催するスターサンズアイスリンク
11日から、浅田真央選手や高橋大輔選手などが出場している
フィギュアスケートの「四大陸選手権」が開催されているとあって、
もしかしたら、テレビのスポーツニュースで見たよ!
という人もいるかもしれませんが、
ご覧のように、一際目立つ、キレイで立派な建物です。

外観だけでなく、リンクの中も、明るくキレイな上に、
ヒーティングも完備されていて、快適に観戦することが出来ます。
(寒いのが苦手な人は、上段のスタンドでの観戦が、暖かくて おススメですよ)
大型ビジョン側のゴール裏から見たスターサンズアイスリンクスタンド上段から見たスターサンズアイスリンク

スターサンズアイスアリーナの地下にはサブアリーナもさらに、(片側だけですが)ゴール裏には、
スコアボードを兼ねた大型ビジョンがあったり、
同じ建物の中に、一般滑走や、
ジュニアチームのコヤンイーグルスが練習に使っている
サブアリーナ(写真左)があったり、
小さいながらも、スケートショップや食堂があったりと、
日本のファンには、うらやましい限りの施設が揃っています!

ここで待ち受けるHigh1の相手となるのは、
王子製紙か !? それとも、日光バックスか !?

両チームの選手やファンの方にしてみれば、まずはファーストラウンドを突破して、
“コヤンを目指せ!” というのが、合言葉かもしれませんね。

◆コヤン スターサンズアイスリンクへのアクセス◆

ソウル地下鉄3号線の ウォンダン(元堂=駅番号317)駅から、徒歩15〜20分。
または、ファジョン(花井=駅番号316)駅から、タクシーで5〜10分。

どちらの駅にも周辺案内図がありますので、駅からの道を確認してください。
ソウル中心部からは、一つ遠くなる上、駅からの距離もありますが、
ファジョン駅近辺には、多くの飲食店などがあり、にぎやかです。

金浦空港からは、タクシーで20〜25分ほどの距離ですが、
曜日や時間帯によっては、渋滞に巻き込まれることも多いので、
時間に余裕を持って移動されることを、おススメします。

また、タクシーの運転手さんが、リンクの場所を知らないことも多いようなので、
金浦空港からタクシーを利用する際は、気をつけてください。

尚、金浦空港からは、オウルリムヌリの正面入口前を通る、
「85」系統のバスも運行されています。

空港に限らず、コヤン市内などから タクシーで向かう場合は、
目的地を「アイスリンク」と伝えるよりも、
「オウルリムヌリ」と言ったほうが、運転手さんが分かる確率が高いそうです。

また、コヤンの英語表記は、アジアリーグなどが用いている Koyang ではなく、
Goyang が正しい表記となります。
あまり現地で使う機会はないかもしれませんが、お気をつけください。

尚、アニャンハルラは、レギュラーシーズンと同じく、
プレーオフのホームゲームを、アニャンアイスアリーナで開催します。
観戦予定の方は、既に紹介した
アジアの歩き方」 シリーズのバックナンバーや、
VIRTUAL HOCKEYTOWN TOUR」 シリーズを、参考にしてください。

☆「語りべ」注
現地でのリサーチを含め、情報には万全を尽くしたつもりですが、
実際に足を運ばれる方は、どうぞ、ご注意ください。
2009年9月27日に、情報を更新しました。
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2008.02.14
告白された男
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

今日はバレンタインデー!

「語りべ」の自宅にある(最新版ではないのですが…)広辞苑で、
バレンタインデーを調べてみると、
「愛する人に贈り物をする」 とあります。

皆さんの中にも、(“義理”も含めて)チョコレートなどを、
プレゼントしようと思っている人も、多いのでは?

一方、ナイスガイが揃っている(!?)アジアリーグの選手たちは、
バレンタインデーに限らず、逆に プレゼントをもらうことも多いようですが、
今回の「語りべ」通信では、今から2ヶ月前に、
熱い思いとともに、素敵なプレゼントをもらった選手の話を紹介します。

その選手とは、先日 行われた「全日本選手権」でMVPに輝いた
SEIBUプリンスラビッツの 小原大輔 選手!

対して、小原選手にプレゼントを渡して、自らの思いを告白したのは・・・
ナント! 中国シャークスの #13 フ ・ナン 選手です !!

熱〜く愛された(!?)小原大輔選手小原選手といえば、高いスキルとホッケーセンスを武器にして、
学生時代から、エースC Fとして大活躍。

試合中に何度も披露される鮮やかなパスや、
見事なプレーメイクぶりに対して、
“氷上のファンタジスタ” という声まで聞かれるほどで、
今ではプリンスラビッツだけでなく、チームジャパンの中心選手としても
大きな期待が寄せられています。

小原選手のプレーに熱視線を送るフ・ナン選手そんな小原選手のプレーに、
シャークスのポイントゲッターの フ・ナン選手は、一目ぼれ!

昨年12月の関西遠征の際には、
対戦相手だったプリンスラビッツのロッカールームへ赴き、
プレゼントするために買ってきた 北京オリンピックのマスコット人形を、
小原選手に手渡して、ついに、熱〜い気持ちを告白したのです!
「友だちになってください !!」

「最初は てっきりチームメイトの誰かが仕組んで、イタズラされているのかと思いました(笑)。
でも、わざわざ言いに来てくれて、うれしかったですよ」

小原選手は、こう話していたように、
周りで見ていたチームメイトから冷やかされながらも、
フ ・ナン選手と一緒に、ニッコリ笑って、ハイ チーズ!
撮った写真にサインを書いて、プレゼントしてあげたのだそうです。
       ニッコリ笑って、ハイ チーズ!

「スキルがあるし、攻撃力も高い」という若林クリス監督からの期待を受けて、
アジアリーグのレギュラーシーズン終盤から、
第1セットのウイングに起用されている小原選手。

これまでは、ずっとC Fとしてプレーしていましたが、
「3つ目や、4つ目のC Fよりもアイスタイムが多いから、やり甲斐がありますよ」
とポジティブに受け止めて、次々とポイントをマーク。
全日本選手権でも、優勝を呼び込む決勝ゴールを決めるなど、
しっかり結果を残して、若林監督の起用に応えています。

そんな小原選手の活躍を、フ ・ナン選手も、しっかりチェック!
MVPを受賞したことも、ちゃんと知っているそうなので、
ますます小原選手に、ゾッコンかもしれません(笑)

以前は、ハルビン戦や、チチハル戦など、
中国のチームとの試合になると、毎試合 ゴールを荒稼ぎして、
「チャイナキラー」と呼ばれていた小原選手ですが、
今季は、思わぬところで、「チャイナキラー」ぶりを発揮している模様(笑)

今度は、プレーオフでも大暴れして、
全日本選手権に続いて、「ビッグゲームキラー」となることができるか !?
“告白された男” 小原選手のプレーに、注目ですね!

◆special thanks to YUTAKA KURIBAYASHI and KOBANZAME
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2008.02.13
バンクーバーまで あと2年<2>最終予選で全てが決まる!
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

加藤じろう直営!「語りべ」通信では、
開幕まで、あと2年に迫った「バンクーバーオリンピック」への道のりを、紹介していますが、
2回目となる今日は、予選の方法について、皆さんと一緒に、おさらいしましょう!

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【男子】

バンクーバーオリンピックの男子アイスホッケーは、12ヶ国によって争われますが、
昨日の記事で紹介したように、
今季の世界選手権終了後に、国際アイスホッケー連盟が発表する
2008年の世界ランキング 上位9チームには、無条件で出場権が与えられます。

その一方で、残る3つ出場権をかけて、予選が行われますが、
予選の戦い方も、世界ランキングによって決まるのです。


まず、2008年の世界ランキングで、オリンピック出場権を獲得できなかったチームは、

            ★ 10位〜18位 = 最終予選組
           ★ 19位〜27位 = 1次予選組
           ★  28位以下   = 予備予選組

という3つのカテゴリーに分類されます。

そのうち、最も下のカテゴリーに属する28位以下のチームを、3つのグループに分けて、
9月に予備予選を行い、優勝チームを決めます。


続いて、11月6日〜9日まで、2番目のカテゴリーに属する19位〜27位のチームと、
予備予選で優勝した3チームの 合計12チームによる 1次予選を開催。


1次予選は、世界ランキングに基づいて、

<グループA> 
 ・19位 ・24位 ・25位 ・予備予選優勝チームの中でランキングが最も下のチーム
<グループB>
 ・20位 ・23位 ・26位 ・予備予選優勝チームの中でランキングが2番目のチーム
<グループC> 
 ・21位 ・22位 ・27位 ・予備予選優勝チームの中でランキングが1番上のチーム

というように、4チームずつ、3つのグループに分かれて、1回戦総当りで対戦し、
各グループの優勝チームが、最終予選へとコマを進めます。

そして、来年2月5日〜8日に開催される最終予選も、
世界ランキングに基づいた下記の3つのグループで、1回戦総当りの戦いを繰り広げます。

<グループD>
 ・10位 ・15位 ・16位 ・1次予選優勝チームの中でランキングが最も下のチーム
<グループE>
 ・11位 ・14位 ・17位 ・1次予選優勝チームの中でランキングが2番目のチーム
<グループF>
 ・12位 ・13位 ・18位 ・1次予選優勝チームの中でランキングが1番上のチーム

この最終予選で優勝した3チームのみが、
バンクーバー行きの切符を手にすることが出来るのです!


日本は、昨季の世界ランキングが、22位であることから、
今季の世界選手権の結果を受けたとしても、19位〜27位の間であることが、ほぼ確実なので、
1次予選からのスタートとなる見込み。


しかし、オリンピック予選は、
各グループの中で、ランキングが最も高いチームに、開催権が与えられる
ため、
4月の世界選手権で好成績を残して、多くの順位ポイントを獲得し、
世界ランキングをアップさせたいところです。

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【女子】

一方 女子は、バンクーバーオリンピックに出場できる8チームのうち、
まず、2008年の世界ランキングで、1位〜6位となったチームに対して、
無条件で出場権が与えられます。


残る2つの出場権をかけて、予選を行いますが、
女子の場合は、世界ランキング7位以下のチームを、2つのカテゴリーに分類します。

               ★7位〜12位 = 最終予選組
              ★ 13位以下  = 1次予選組

1次予選は、9月4日〜7日まで、グループAと、グループBに分かれて開催され、
それぞれの優勝チームは、最終予選へ進出。


最終予選も、1次予選と同じく2つのグループに分かれ、
11月6日〜9日まで開催されます。


男子と同様に、世界ランキングに基づいて、

<グループC>
 ・7位 ・10位 ・11位 ・1次予選優勝チームのうち世界ランキングが下位のチーム
<グループD>
 ・8位  ・9位 ・12位 ・1次予選優勝チームのうち世界ランキングが上位のチーム

という2つのグループに分かれて、1回戦総当りで、オリンピック出場権を争います。

昨季の世界ランキングが10位であることから、
日本は、最終予選からの参加となる見込み。

それだけに、男子よりも、バンクーバーへのチケットは、近いところにあると言えるでしょう!

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「バンクーバーまで あと2年」
と銘打って、“バンクーバーオリンピックへの道のり” を紹介しましたが、
このように、最終予選は来季に行われるため、
出場権を獲得できるか どうかは、1年後には決まっているのです。

来年の今頃に、日本のホッケーファンが、
オリンピックへの期待感を高まらせることが出来るように、
男子と女子の日本代表には、ぜひ頑張って欲しいですね!

   〜「語りべ」より〜
   「バンクーバーまで あと2年」の記事は、
   日本アイスホッケー連盟から配布された報道資料を基にしたものですが、
   今後、予選への参加を辞退する国や、地元開催権を返上する国が出るなどして、
   予選のフォーマットや、日程が変更となる場合がありますので、ご注意ください。
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