日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
中国屈指のホッケータウン・ハルビン市を舞台に熱戦が続いていた
「
女子世界選手権」は、いよいよ今日が最終日!
フィンランドとスイスが顔を合わせた3位決定戦に続いて、
カナダ vs アメリカの決勝戦がフェイスオフ。
女子世界選手権は、今大会が11回目の開催ですが、
過去 全ての大会で1位と2位を独占してきた “二強” が、
今年も金メダルをかけて激突!
これまでは、カナダが9回優勝とアメリカを圧倒していますが
カナダのヘイリー ・ウィッケンハイザー キャプテンが、
「アメリカ戦は、いつもタフな戦いになる」
と話していたように、激しい試合となるのは必至です。
そんな決勝戦のラインズマンに、ナント!
日本から派遣された
中山美幸 さんの名前が !!
先日の記事でも紹介しましたが、
予選リーグで、トップデイビジョン デビューを飾った中山さんは、
その働きが評価されて、強豪国が集まる1位〜3位決定戦リーグの試合にシフトされ、
決勝の前哨戦となった カナダ vs アメリカ戦でも、ラインズマンを担当。
「女子のトップ2の試合でホイッスルを吹けるのは、
とてもスゴイことだと思う反面で、
(トップディビジョン初参加の)自分には、まだ早いんじゃないかな?
という気持ちも、正直言ってありますよ」
試合前には、こんな風に話していた中山さんでしたが、
試合が始まると、全く戸惑うことなく、
スムーズな動きと、的確なジャッジを披露。
「レフェリースーパイザーの方から、常に自信を持つように! って何度も言われました」
と話していた中山さんは、その教えを守って、
男子顔負けのガチンコ勝負を(ホントにスゴイですよ!)、しっかりと裁き、
女子日本代表の団長を務めた山田幸司レフェリー委員長からも、
「気持ちも強いし、トップディビジョンで通用しますよ」
と太鼓判を押されていたほどでした。
このように、トップディビジョン初参加とは思えないような働きで、
各国から集まった10人のラインズマンの中から抜擢され、
“世界一決定戦” に出場することになった中山さんですが、
「昨年の(日光で行われた)ディビジョン1の経験が、大きかったですね」
と振り返ってくれました。
というのも、昨年のディビジョン1では、
試合がある日も、毎朝必ずレフェリーのスケーティング練習があったことを参考にして、
「毎日20分から30分くらい走ったり、ウエイトトレーニングもやるようになりました。
そのおかげで、疲れにくくなりましたし、
試合中に、集中力が切れなくなったり、あせらなくなったことで、
最後まで自信を持って、ジャッジできるようになりました」 と言います。
さらに、中山さんは、
「山田さんや、川村和彦さん(レフェリー副委員長)に、
高橋裕一さんをはじめ、
いろいろな人たちが、サポートしてくださったおかげで、
インターハイや国体の決勝を吹かせてもらったり、全日本女子選手権にも派遣してもらいました」
と活躍の場を与えてくれた人たちに対して、感謝の気持ちを忘れません。
その甲斐あって、初めてのトップディビジョンにもかかわらず、
「関東大学リーグでも、ラインズマンをやらせてもらっているので、そんなにビックリはしませんでした」
と笑顔を見せていました。
しかし、その一方で、中山さんは、こんなことに、ビックリさせられたのだとか。
それは、、、
「日本だと、レフェリーは、どうしても選手より下に見られがちですけれど、
トップディビジョンは、選手よりもいいホテルを割り当ててくれたりして、
レフェリーの立場が、ちゃんと認められているんです」
「語りべ」は、以前 ある外国人記者の方から、
「ホッケーの強い国は、どこもレフェリーの地位が高い」
という話を聞いたことがありますが、
世界のトップ9が集まった今大会にも、その言葉が当てはまっていた模様。
それだけに、レフェリーの皆さんが、誰からも尊敬されるようになった時や、
「大きくなったらレフェリーになりたい!」という子供たちの声が、聞かれるようになった時こそ、
日本のホッケー界が、トップレベルの仲間入りを果たした時だと言えるに違いありません。
そんな日が、一日も早くやってくるために、
トップディビジョンで、高い評価を受けた中山さんをはじめ、
国際大会に派遣された皆さんや、
国内の主要大会でホイッスルを吹いている皆さん、
さらに、チビッ子の試合からオヤジホッケーまで、
全てのレフェリーの方々には、
これからも、ぜひ頑張り続けて欲しいですね!