日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
昨日まで行なわれていた「全日本選手権」の余韻が、まだ残る中、
いよいよ明日から、アジアリーグのプレーオフが始まります。
今季は、プレーオフのフォーマットが変更され、
まず、レギュラーシーズン4位の日本製紙クレインズと、5位のHigh1(ハイワン)が、
アニャンハルラの待つ セミファイナル進出を懸けて、
ベストオブ3(3回戦制)のファーストラウンドを戦います。
全日本選手権の雪辱を期すクレインズは、
今季のレギュラーシーズンでは、6戦全勝(OT勝ちを含む)と、High1を圧倒。
その内訳を見てみると、ダーシ ・ミタニ、佐藤匡史両選手が、揃って5ゴールをマークするなど、
High1戦の総得点が 「25」 だったのに対して、
失点は、6試合戦って、わずかに 「9」 と、完全に試合を支配していました。
なかでも、このカードで際立っていたのは、GKの活躍です。
4試合でマスクを被った清川和彦選手が、
平均失点 2.00。シュートブロック率 93.55% という数字を残したのも見事でしたが、
それを上回る成績を残したのが、石川央(ひさし)選手!
High1戦での先発は、2試合だけだったものの、
コヤンで行なわれた10月11日の試合では、41本のシュートを全てブロックし、1−0の完封勝利。
さらに、
11月19日の札幌での試合でも、27本のシュートを浴びながら、
わずか1失点に抑えて、サヨナラ勝ちを呼び込んだように、
このカードでは、平均失点 0.49 。シュートブロック率 98.53% という驚異的な成績を残しました!
石川選手は、レギュラーシーズン終了翌日から、
日本代表メンバーとして、
ドイツで行なわれた 「バンクーバーオリンピック最終予選」に参加。
事前合宿から含めて、ハードなスケジュールが続いたため、
「疲れがMAXです」と言って、苦笑いしていましたが、
全日本選手権では、
一昨日の準決勝と、昨日の決勝戦の先発マスクに抜擢。
しかし、準決勝こそ、王子イーグルスを2失点に抑えたものの、
決勝戦では、SEIBUプリンスラビッツ相手に6点を許し、
日本一になることは、できませんでした。
ただ、それでも石川選手は、決勝戦終了後に、
「確かに悔しいですけれど、プレーオフへ向けて、収穫も多かったです」とキッバリ。
「大きい試合で、先発をするのは初めてでしたけど、
変に緊張することもなく、試合に臨めました。
決勝でも、6失点しましたけれど、そんなに悪いプレーではなかったと思いますし、
むしろ疲れている中でも、イメージどおりに動けました」
と話してくれたように、全日本選手権でのプレーを、前向きにとらえている様子。
「流れが悪い時には、ビックセーブをして、チームを盛り上げていかないと、
大事な試合では勝てないですから、プレーオフでは、しっかり守りたいです」
と逆転負けを喫した反省を糧として、アジアリーグでの雪辱を期しています。
対するHigh1も、レギュラーシーズン6連敗の雪辱を期すために、
いつもは日中に行なっている氷上練習を、試合時間に合わせて、夜間練習に切り替えたり、
ビデオミーティングを入念に行なったりと、クレインズ対策を講じて、今日 来日しました。
そんな中で、活躍が期待されるのが、桑原ライアン春男選手!
昨季の記事でも紹介しましたが、コクド(ラビッツの前身)時代は、
毎年のように、プレーオフで大暴れしていたのに加えて、
昨季までの5年間在籍していた、クレインズが相手とあって、
ビデオミーティングでは、
チームメイトにアドバイスを送る姿が、見られたそうなので、
キープレーヤーとなりそうな予感も !?
High1は、カンウォンランド時代から通じて、3年連続のプレーオフとなりますが、
一昨季はクレインズ、昨季は王子に、いずれもセミファイナルでスウィープされただけに、
日本のチームを倒して、存在をアピールしたいところ。
それだけに、「全員がハードにプレーすること」(#9 ソン ・チヨン キャプテン)を身上として、
明日から始まる ファーストラウンドに挑みます。
NHLをはじめ、海外のプロ選手たちが、よく口にしているように、
レギュラーシーズンとは、全く戦い方が異なるプレーオフは、
文字どおり “セカンドシーズン”!
明日からスタートする、アジアリーグのセカンドシーズンの熱戦を、期待しましょう。
◆photo supported by
YONSU