加藤じろう直営!「語りべ」通信
 
2022.01.14
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2009.02.28
雪辱を果たせ!
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

バンクーバー パラリンピックのプレ大会となる、
スレッジホッケーの「カナダカップ」は、予選リーグが終了しました。

ドイツ戦でゴールを決めた伊藤仙孝選手日本は、先日の記事でも紹介したように、
初戦で、強豪アメリカを、3−1で下したのに続いて、
ドイツ戦も、成長著しい期待のホープ 伊藤仙考(のりたか)選手の、
大会初ゴールが飛び出すなど、4−1のスコアで勝利を収めて2連勝!

勢いに乗って、昨年の世界選手権のチャンピオン、
地元・カナダとの全勝対決に挑みましたが、2−6で敗れてしまいました。
カナダ戦を迎えるにあたって、日本のゲームプランは、
「選手交代を頻繁に行なうこと」でした。

というのも、スレッジホッケーでは、ベンチとリンクに段差があることから、
チェンジするたびに、スロープを取り出して、選手が入れ替わっていくのですが、
幅の狭い仮説のスロープを使っての選手交代は、時間がかかってしまうため
アイスホッケーのように、プレー中にチェンジするのは、容易ではありません。

しかし、今大会の試合会場には、段差がないことから、
「あまり得意ではない試合中の選手交代を多く行って、後半の息切れをなくす」(青木栄広コーチ)
というゲームプランを描いて、試合に臨みました。

そのゲームプランが見事に当たり、世界一のカナダを相手に、
第3ピリオド半ばまで、2−3という僅差の展開に持ち込んだだけに、
さぁ同点! そして逆転だ !! という期待が高まりましたが、
(日本にとっては)不可解なペナルティが続き、
残り5分を切ったところから、3連続失点を喫してしまい、万事休す…。

「語りべ」は、試合を見ていないので分かりませんが、
予選リーグを通して、「???」というジャッジが多くあったそうで、青木コーチによれば、
「目の肥えたカナダのファンからも、ブーイングが飛んでいたほど」だったとか。

この試合の記録を振り返ってみても、
フィジカルなプレーを身上とするカナダのペナルティが、わずかに4つだけだったのに、
スピードを武器に戦う日本は、第3ピリオドの3連続ペナルティも含めて8反則。
この数字を見ると、青木コーチの言葉にも、うなずけるところですが…。

とはいえ、シュート数は、日本の15本に対して、 カナダは14本。
第1セット同士のマッチアップで、
日本が、何度もアタッキングゾーンに攻め込むシーンが見られたり、
ゲームプランに掲げた「選手交代」も、これまで以上に、機能していたそうなので、
敗戦の中にも、十分に収穫があったようです。

今日(現地時間)から始まる決勝トーナメントで、日本は、予選リーグ3位のアメリカと激突。

リターンマッチでカナダに雪辱なるか !?アメリカに土をつければ、
ドイツを下して、勝ち上がってくることが濃厚な、
カナダとのリターンマッチが実現。

チーム全員の気持ちを代弁して、
「テレビ中継のある決勝戦で、きっちり落とし前をつける!」
と青木コーチが意気込んでいるだけに、
決勝戦で、雪辱を果たしてくれることを、期待しましょう!

◆photo by JAPAN ICE SLEDGE HOCKEY ASSOCIATION
パラアイスホッケー(スレッジホッケー) | comments(2) | trackbacks(0)
2009.02.27
熱戦!プレーオフ2009<4>引退後の初仕事
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

アジアリーグのプレーオフは、24日から、セミファイナルがスタートしていますが、
既に、プレスリリースなどで発表されているとおり、
アジアリーグ ジャパンオフィスの制作で、セミファイナルとファイナルの試合が、
CS放送の「EXスポーツ」と、NTTの映像配信サービス「ひかりTV」で、録画中継されます。

「語りべ」は、SEIBUプリンスラビッツ vs 王子イーグルスの試合の実況を、担当させてもらいましたが、
一昨日の第2戦の放送席には、素敵なゲストが来てくれました。

そのゲストとは、村井忠寛 (ただひろ)さんです!

プレーオフのテレビ解説が引退後の初仕事となった村井忠寛さん(左)と「語りべ」村井さんといえば、古河電工(既に廃部)と、
日光アイスバックスの中心DFだっただけでなく、
キャプテンも務めるなど、チームの顔として、11年間プレー。

しかし、先日の記事でも紹介しましたが、
シーズン終盤に、今季限りでの引退を発表し、
今月15日に行なわれた、全日本選手権の3位決定戦をもって、
自らのホッケーキャリアに、ピリオドを打ちました。

「引退してから最初の仕事ですよ(笑)」
と言って、放送席に来てくれた村井さんでしたが、
全く緊張することもなく (全く心配はしていませんでしたけど)、
その上、ほとんど打ち合わせを しなかったにもかかわらず (それでいいのか !?)、
本職を凌ぐ美声で (「語りべ」も負けてしまいそう…)、解説者デビュー!

初めてだったにもかかわらず、
「1点差か、どんなに開いても2点差くらいの接戦になると思います」
と試合前に予想すると、そのとおり 延長戦にもつれ込んだり、
「ルーキーですけれど、南(亮太=イーグルス)くんに注目したいですね」
と言ってキープレーヤーに挙げたところ、南選手が、随所で いいプレーが見せるなど、
村井さんの口からは、次々と的確な解説が飛び出してきました。

そんな “名解説者” ぶりは、放送でチェックしていただくとして、
ファンの皆さんが、気になるのは、村井さんの第二の人生なのでは?

「語りべ」も気になっていたので、尋ねてみたところ、
「まだ決まっていないです」 との答えが返ってきました。

しかし、村井さんは、その言葉に続いて、
「具体的に、何をやりたいっていうのは、分からないんですけれど、
みんなを幸せにできるようなことが、したいんです。
現役でプレーしている時に、元気や勇気をもらったって、よく言われましたけど、
逆にボクのほうが、みんなに勇気づけられたと思っているので、恩返しをしないと!」
と胸の内を話してくれました。

「(ホッケーの盛んな)苫小牧に生まれた割には、ホッケーを始めたのが遅くて、
小学校4年生の終わり頃からだったんですけれど、
ボクは、まともにスケートすら滑れなかったのに、
(鈴木)貴人(選手=現ラビッツ)は、ホントにスゴかったですよ(笑)」

中継の合間に、笑いながら こう言って、
ホッケーの道を、歩み始めた時のことを話してくれた村井さん。

高校の時以外は常にチームメイトだった村井さんと鈴木選手高校以外は、常にチームメイトだった同期生の鈴木選手は、
数え切れないほど、王座を手にしてきたのに対して、
村井選手は、東洋大学時代の日本一を最後に、
一度として、美酒を味わうことができずじまい…。

しかし、それでも村井さんは、熱いファンに支えられながら、
日光で過ごした11年間を、こんな風に、振り返っていました。
「充実してました。いい経験させてもらったって、本心で思います」

決して恵まれた体格では なかったのにもかかわらず、
強じんな体格を誇る外国人選手とのマッチアップにも、全くひるまなかった強いハートがあれば、
きっと次なるステージも、充実させることができるはず。

村井さんの第二の人生での成功を、心から祈りたいですね!

◆photo supported by MASAO OIKAWA
アジアリーグ | comments(4) | trackbacks(0)
2009.02.26
熱戦!プレーオフ2009<3>守護神の想い
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

アジアリーグのプレーオフは、セミファイナルがスタートし、
一昨日、昨日と、韓国のアニャン(安養)と西東京で、第1戦、第2戦が行なわれました。

ハイスコアゲームの末、1勝1敗と星を分け合った、
アニャンハルラ vs 日本製紙クレインズのシリーズとは対照的に、
SEIBUプリンスラビッツ vs 王子イーグルスのシリーズは、
2試合ともに、1点を争う展開となりましたが、いずれも接戦を制したラビッツが勝利。

なかでも活躍が際立っていたのが、ラビッツの守護神 ・菊地尚哉 選手です!

活躍が際立っていた菊地尚哉選手レギュラーシーズンでは、
ハルラに続いて、リーグ2位の得点力を誇ったイーグルスの攻撃陣を、
2点ずつに抑えて、勝利を呼び寄せた菊地選手ですが、
圧巻だったのは、第2戦のオーバータイムでのプレー。

味方のミスによって、ゴール前で、
イーグルスの選手が、二人もノーマークになった絶体絶命の局面で、
スーパーセーブを披露して、サヨナラ負けの大ピンチを防ぎ、
「菊地で勝てたと言っても、おかしくない試合でした」
と若林クリス監督に言わせたほどの、見事な働きを見せました。

レギュラーシーズン終盤の長野遠征に向かう際に、
「頭が痛くて痛くて」 というほどの体調不良に襲われたことから、
「迷惑をかけてしまって、本当に申し訳ないと思ったんですけど、
時間をかけて治療する時間が、この時期しかなかったので…」
と断腸の思いで、2月上旬に開催されたオリンピック最終予選を辞退した菊地選手。

全日本選手権の時には、
「良くなってきましたけれど、まだ万全とは言えないです」
と話していたものの、セミファイナルでのプレーを見る限り、
コンディションは上がってきているようです。

2連勝したとはいえ、ディフェンディング チャンピオンが相手なだけに、
まだまだ、もつれることも予想されるとあって、
「誰が考えたのかは分かりませんけど、
(セミファイナル以降のシリーズを)7回戦制にしたのは、やめて欲しいです」
と菊地選手は、冗談めかして苦笑い。

守護神の想いしかし、その言葉に続いて、
「このチーム名で戦うのは、最後になるので、
ファンの人が、楽しむことができる試合を見せられるように、
頑張りたいです!」 と話してくれました。

プレーオフを迎えるにあたって、ホームアリーナには、
メッセージを添えた全選手のジャージが掲げられましたが、
自らのジャージに書き込んだ “守護神の想い” を胸に、
菊地選手は、ラビッツのゴールを守り続けます!
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2009.02.25
9年ぶりの勝利
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

昨日の記事でも紹介しましたが、
バンクーバー パラリンピックのプレ大会となる、スレッジホッケーの「カナダカップ」が開幕し、
大会初戦に臨んだ日本は、3−1でアメリカを下して、白星スタートを飾りました!

第1ピリオド中盤に、パワープレーのチャンスを迎えた日本は、
須藤悟 選手が、相手GKのタイミングをずらして、技ありの先制ゴール。

さらに、第3ピリオドに入ってからは、石田真彦(なおひこ)選手が、
アメリカの選手を二人かわして、貴重な追加点をゲットし、2−0とリードします。

その後、1点を返されたものの、試合終盤のアメリカの全員攻撃を凌ぎ、
最後は、キャプテンの 上原大祐 選手が、エンプティネットゴールを決めて、
応援に駆けつけた現地の日本人学校の生徒たちに、勝利をプレゼントしました。

2002年のソルトレイクシティ パラリンピックでは、世界一に輝き、
昨年の世界選手権でも銀メダルを手にした 強豪 ・アメリカに対して、
日本が公式戦で土をつけたのは、2000年の世界選手権以来、ナント 9年ぶり!

これ以上はないスタートを切った日本が、これからどんな戦いを演じてくれるのか、楽しみですね !!

◆special thanks to JAPAN ICE SLEDGE HOCKEY ASSOCIATION

〜「語りべ」より〜
日本が、アメリカ相手に勝利したのは、
本格的な国際試合では、協会からの連絡どおり、9年ぶりとなりますが、
はたぴょんさんのブログによると、
2004年1月にカナダで開催された国際試合でも、アメリカを3−1で下しているそうです。
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2009.02.24
カナダカップ開幕!
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

開幕まで、あと1年あまりに迫った バンクーバー パラリンピックのプレ大会となる、
カナダカップ」が、24日(現地時間)開幕!

以前の記事でも紹介しましたが、
「パラリンピックへ向けて最大限の準備」(青木栄広コーチ)
をテーマに掲げて臨む スレッジホッケー日本代表は、
今大会で、世界のトップ2の カナダ、アメリカに加えて、ドイツと対戦します。

しかし、青木コーチによれば、強豪チームとの試合もさることながら、
それ以上に、大きな経験となりそうなのが、パラリンピック会場での試合経験!

今大会が行なわれる UBCサンダーバードアリーナ は、
アジアやヨーロッパなどの国際規格のリンクよりも小さな、北米サイズのリンク。

先日開催されたフィギュアスケートの「四大陸選手権」で、
浅田真央選手をはじめ、日本の選手たちが、
オリンピック会場となるパシフィックコロシアムのリンクサイズに、
違和感を感じたコメントを、口にしていたように、
スレッジホッケー日本代表の選手たちにとっても、大きな違いのようで、
         ・ゴール裏の狭さ
         ・コーナーの浅さ
         ・ニュートラルゾーンとアタッキングゾーンのサイズの違い
といった点が、試合中に、どの程度 影響してくるのかが、今大会のカギになりそう。

しかし、青木コーチは、
「逆に言えば、これを事前に体験できるだけでも、遠征にきた価値があると思います」
とポジティブにとらえて、今大会に挑みます。

22日に成田空港を発って、現地に到着した選手たちは、
小さなケガはあるものの、プレーには支障がないようで、
「いい雰囲気で、初戦に入っていけそう」
と青木コーチが話しているだけに、日本代表の健闘を期待しましょう!
     カナダカップへ向けて練習に汗を流す日本代表の選手たち
◆photo by JAPAN ICE SLEDGE HOCKEY ASSOCIATION
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2009.02.23
スターズの孝行息子たち
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

「語りべ」が実況を担当している「NHLアイスホッケー」では、
今週の放送で、ダラス スターズ vs エドモントン オイラーズ の試合をお届けします!

今回の試合のホームチームとなるスターズは、
昨季のプレーオフで、カンファレンス ファイナル(3rdラウンド)まで勝ち進み、
10年ぶりの優勝の期待が高まる中、今季に船出したものの、序盤戦から苦戦の連続。

というのも、スペシャルプレーに欠かせないベテランFWの イェレ ・レティネン 選手や、
キャプテンの ブレンダン ・モロー 選手に、攻撃力抜群のDF セルゲイ ・スボフ 選手らが、
ケガによって、次々と戦線を離脱したのに加えて、
長年スターズを引っ張ってきた マイク ・モダノ 選手も、往年の得点力が影をひそめるなど、
大きく戦力ダウンしてしまい、11月末には、ウエスタン カンファレンスの最下位に低迷…。

しかし、そんな苦しい台所事情を救う若手選手たちが出現!
その代表格が、ルイ ・エリクソン 選手(23歳)と、ジェイムス ・ニール 選手(21歳)です。

スターズの若きエース ルイ・エリクソン選手スウェーデン出身のエリクソン選手は、
デビュー3年目の今季、一気にブレイク!
12月には、初めてのハットトリックを達成するなど、
今回のオイラーズ戦の前までに、チームトップの27ゴールをマーク。

さらに、「彼は得点がトップであるだけでなく、
全ての状況に於いて、信頼できるプレーをしてくれる」
と言って、デーブ ・ティペット ヘッドコーチが称えたように、
攻守両面にわたる活躍で、“スターズの若きエース” となりました!

カルダートロフィーの有力候補 ジェイムス・ニール選手対して、今季デビューしたルーキーのニール選手は、
開幕戦で、いきなり初ゴールを決めて、その名をアピールすると、
その後も、ゴールネットを揺らし続けて、
ルーキーのゴールランキングでは第2位となる18得点。

「1歳の誕生日に、お父さんからスケートをプレゼントしてもらった」
と話しているように、小さい頃から、氷に触れ続けてきたことで培われた
高いホッケーセンスが武器のニール選手は、
カルダートロフィー(最優秀新人賞)の有力候補に数えられています。

さらに、NHL史上3人目(29年ぶり)となる、デビュー戦でハットトリックを達成した、
ファビアン ・ブランストローム 選手(24歳)など、
ラインナップを組むのに頭を痛めていたティペット ヘッドコーチを救う “孝行息子” たちの出現で、
上昇気流に乗ったスターズは、
じわじわと順位を上げていき、プレーオフ圏内(8位以内)のポジションをキープ。

後半戦に入ってからも、8勝3敗と好調が続いただけに、
このまま上位へ勝ち上がっていくのは、時間の問題というところに、アクシデント発生。
16日(現地時間)の試合で、ポイントゲッターの ブラッド ・リチャーズ 選手が、手首を負傷して、
またも戦線を離脱してしまいました。

さすがに、スターズの命運も尽きてしまったか…。
と誰もが思った その時、またまた窮地を救う若手選手が現れました!
その名は、レイモンド ・マサオ ・サワダ 選手。

スターズのホームアリーナ アメリカンエアラインズセンター日本人の父親とイタリア人の母親の間に、カナダで生まれたサワダ選手は
くしくも24歳の誕生日に行なわれたオイラーズ戦で、デビューを飾ると、
いきなりNHL初ゴールをゲット!

またしても現れた “スターズの孝行息子” は、
日本人の血を引いている選手だけに、気になりますよね?

ホームアリーナのアメリカンエアラインズセンターで、
華々しいデビューを飾ったサワダ選手のプレーを、どうぞ お見逃しなく!

★本日の小ネタは…
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2009.02.22
あなたなら、どうする?
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

今日は、皆さんに、お聞きしたいことがあります!

もし、あなたが応援しているチームのキャプテンが、
FA(フリーエージェント)の権利を行使し、ライバルチームに移籍してしまいました。
その選手が、移籍後 初めて、かつてのホームリンクにやって来た時、あなたなら、、、

大きな拍手で歓迎しますか?
それとも、おもいっきりブーイングをしますか?

そんな究極の(というのは大げさですが…)選択を強いられたのは、
カナダのトロントにあるエアカナダセンターに詰め掛けた、ホッケーファンたち!
  究極の選択を強いられたエアカナダセンターのメイプルリーフスファン

以前の記事でも紹介しましたが、カナダ最大の放送局 ・CBCは、通常のNHL中継に加えて、
年に一度、「HOCKEY DAY IN CANADA」と銘打って、
各地で様々なイベントを催すのとともに、NHLの試合を、トリプルヘッダーで生中継しています。

今季の「HOCKEY DAY」となった昨日(現地時間)は、
NHLの計らいで、カナダにフランチャイズを置く6チームが、
モントリオール、トロント、エドモントンの3会場で激突しましたが、
注目は、何といっても、マッツ ・サンディン 選手が、エアカナダセンターに凱旋した、
トロント メイプルリーフス vs バンクーバー カナックス戦!

サンディン選手といえば、1917年に創設されて以来、常に注目を集め続けている、
名門中の名門 ・リーフスの長い歴史の中、
カナダ人以外(スウェーデン出身)で、初めてキャプテンに任命されたほどのスーパースター。

目の肥えたトロントのホッケーファンから、絶大な支持を集め続け、
ナンバーワンの人気を誇った、まさに、“ミスター ・リーフス” !
    サンディン選手のパネルが掲げられているエアカナダ選手のファンコーナー  サンディン選手のジャージを着て応援に駆けつけたメイプルリーフスファン

しかし、サンディン選手は、各チームからのオファーを受けて、悩みに悩んだ末、
12月18日にカナックスと契約。
昨日の試合で、移籍後 初めて、トロントに乗り込んで、
カナックスのジャージに袖を通してからは初めてとなる、リーフス戦に臨みました。

エアカナダセンターに詰め掛けたリーフスファンも、複雑な心境だったようで、
「おかえりなさい!」というボードを掲げているファンもいれば、
「リーフスを捨てやがって !!」と、ブーイングをするファンもいるなど、反応はまちまち。

しかし、そんなファンのベクトルを、一つにしたのが、ある映像でした。

第1ピリオド6分22秒。
この試合の最初のテレビCMタイムアウトに、エアカナダセンターの大型ビジョンで、
サンディン選手がリーフス時代に活躍したシーンがハイライトで流され、13年間の功績が称えられると、
スタンドのファンだけでなく、リーフスベンチの選手までもが立ち上がって、
スタンディングオベーション!
これにはサンディン選手も、少し目を潤ませながら、大声援に応え返していました。

それにしても、印象的だったのは、リーフスの対応です。
強い残留の要請を振り切った上に、
よりにもよって、同じカナダのライバルチームに移籍したにもかかわらず、
その功績を、しっかり称えたのには、恐れ入りました。

もし、あなたがリーフスのチームスタッフだったなら、こんな演出をすることができますか?

ところで、肝心の試合の結末はと言うと、カナックスが勝利。
しかも、サンディン選手が、GWS戦で決勝ゴールを決めて、ファーストスターに選ばれました!

ビジターチームの選手は、ファーストスターに選ばれても、
試合後、リンクに戻ってくることはないのですが、
この日のサンディン選手は、再び姿を現して、
最後までスタンドに残っていたリーフスファンに対して、
投げキッスをしたあと、深々と頭を下げてから、ドレッシングルームに帰っていきました。

それにしても、まるでドラマのストーリーのような試合って、あるんですね〜!
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2009.02.19
熱戦!プレーオフ2009<2>次の一歩
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

ファーストラウンドはクレインズが2連勝釧路アイスアリーナで行なわれていた、
アジアリーグのプレーオフ ・ファーストラウンドは、
西脇雅仁選手の活躍が光った第1戦 に続いて、
第2戦も、日本製紙クレインズが8−4で勝利 して、2連勝!

全日本選手権から通じて、6日間で5試合という、
タフなスケジュールを物ともせず、
アニャンハルラとのセミファイナルに、コマを進めました。

対して、カンウォンランド時代から通じると、
プレーオフでは、3年続けて「日本チームの壁」に跳ね返されてしまった High1(ハイワン)は、
今日の朝、釧路を発って、韓国へ帰国しました。

今季を振り返ってキム ・ヒウ監督は、
「5位に終わってしまいましたが、大きな力の差は感じませんでした。
ただ昨季までと比べると、外国人選手の働きに差が出てしまったので、
1点差の試合で、競り負けることが多かったです」 と分析。

しかし、その一方で、
「他のチームに比べると、ウチは若い選手が多いですが、彼らの成長が大きな収穫です」
とも話していただけに、来季こそは、プレーオフで日本のチームを倒して、
“次の一歩” を踏み出したいところです。

これでHigh1は、今季の全日程を終えましたが、
昨日の試合をもって、スティックを置くことになった選手がいます。
それは、#11 ペク ・ヒョング 選手!

今季限りでスティックを置いたペク・ヒョング選手ご存知の人も多いでしょうが、
韓国の成人男性には、約2年間の兵役任務が課せられますが、
これには年齢制限があり、大学院生などの特例を除いて、
29歳までに、兵役に就かなければなりません。

そのため、以前の記事 でも紹介したように、
4月に29歳の誕生日を迎えるペク ・ヒョング選手は、
来季のアジアリーグでプレーをすることが、許されないのです。

以前は、主力セットでの起用が多かった ペク ・ヒョング選手も、
今季は若手選手の台頭で、4つ目のラインがほとんど。

しかもプレーオフに入ってからは、3つのセットだけで戦い続けたため、
第1戦に続いて、昨日の第2戦も、
一度もシフトチャンスのないまま、どんどん試合が進んでいきました。

第1ピリオドに、4点を許したのが響いてしまい、苦しい戦いを強いられたHigh1は、
3点差を追って、全員攻撃を仕掛けますが、
それも実らず、エンプティーネットゴールを決められ、万事休す。

既に、試合の残り時間は1分を切り、
もしかしたら、自らのホッケーキャリアに、ピリオドが打たれるかもしれない時が、近づいてくる中で、
一言も発することなく、じっとリンクを見つめていた ペク ・ヒョング選手の胸中には、
一体、どんな想いが、渦巻いていたのでしょうか──。
              ペク・ヒョング選手の胸中は──

鋭い視線で、その瞬間を脳裏に焼き付けていたのが、ウソだったかのように、
試合後のペク ・ヒョング選手は、
いつもと変わらないフレンドリーな表情を浮かべながら、やって来ると、
こんなことを話してくれました。

「最後は、こんな(大差の)試合になってしまったけれど、
初めは歯が立たなかった日本のチームとも、
同じレベルで試合ができるようになったことが、一番の思い出だよ」

ペク ・ヒョング選手から、不満の言葉は聞かれませんでした。
むしろ後輩たちによって、これからもっとチームが強くなっていって欲しいと言わんばかりに、
笑顔を残して、チームメイトが待つバスへ乗り込んでいきました。

この春から、兵役任務に就くに際して、
配属先は、最前線の軍隊勤務ではないそうですが、
年齢を考慮すると、2年間のブランクは、あまりにも大きいため、
このまま引退を強いられてしまう可能性も…。

たとえ言葉が通じなくても、いつも会う度に、笑顔で声を掛けて来てくれた彼が、
“次の一歩” を踏み出すのにあたって、
「語りべ」は、心からのエールを贈らずにはいきません。

頑張れペク ・ヒョング! また会おう !!

◆photo supported by YONSU
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2009.02.18
熱戦!プレーオフ・2009<1> クーちゃんに負けるな !?
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

今季のアジアリーグのチャンピオンを決めるプレーオフが、昨日からスタート!

釧路アイスアリーナでは、ファーストラウンド第1戦 が行われ、
第3ピリオドに、4点を奪った日本製紙クレインズが、
5−2のスコアで、High1(ハイワン)相手に逆転勝利。

プレーオフ初戦で2年ぶりのハットトリックを達成した西脇雅仁選手その立役者となったのが、西脇雅仁選手です!

全日本選手権の疲れもあってか、
チームはスロースタートだったのに反して、西脇選手は、
「パックが自分のところに集まっていたし、
冗談半分で、ボクにパックを集めて! と話していました(笑)」
と言うほど好調だったそうで、第1ピリオドの得点に続いて、
第3ピリオドには、同点&勝ち越しゴールを、立て続けに決めるなど、
アジアリーグでは、2年ぶりとなるハットトリック!

ところで、この日の西脇選手は、
ゴールを決めた後に、必ずお腹を叩くパフォーマンスを見せていたのですが、、、

クーちゃん(=釧路川に生息中のラッコ)を意識してやりました。
本当は、ラッコみたいに、氷の上で寝転がってやろうかと思ったんですけれど、
相手チームに失礼なので、立ったまま叩いていたから、ゴリラに見えたかもしれないですね(笑)」

と言って、試合後の記者会見で、種明かしをしてくれました。

クーちゃん人気に負けるな(!?)西脇雅仁選手クレインズが、2年前のプレーオフを制した時は、
SEIBUプリンスラビッツとのファイナルで、
優勝を決める 劇的なサヨナラゴールを決めたのを筆頭に、
7試合で、13ポイント(7G6A)をマークして、
アジアリーグ制覇に大きく貢献しただけに、
「またプレーオフ男って呼ばれたいですね」と西脇選手は、やる気十分!
カワイイ姿を一目見ようと、川に落ちてしまう人まで出るほど、
日に日にヒートアップしている、クーちゃん人気に負けないような、
マーちゃん(西脇選手のニックネーム)の大活躍が期待されますね。
アジアリーグ | comments(2) | trackbacks(0)
2009.02.16
セカンドシーズン スタート!
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。

昨日まで行なわれていた「全日本選手権」の余韻が、まだ残る中、
いよいよ明日から、アジアリーグのプレーオフが始まります。

今季は、プレーオフのフォーマットが変更され、
まず、レギュラーシーズン4位の日本製紙クレインズと、5位のHigh1(ハイワン)が、
アニャンハルラの待つ セミファイナル進出を懸けて、
ベストオブ3(3回戦制)のファーストラウンドを戦います。

全日本選手権の雪辱を期すクレインズは、
今季のレギュラーシーズンでは、6戦全勝(OT勝ちを含む)と、High1を圧倒。

その内訳を見てみると、ダーシ ・ミタニ、佐藤匡史両選手が、揃って5ゴールをマークするなど、
High1戦の総得点が 「25」 だったのに対して、
失点は、6試合戦って、わずかに 「9」 と、完全に試合を支配していました。

なかでも、このカードで際立っていたのは、GKの活躍です。
4試合でマスクを被った清川和彦選手が、
平均失点 2.00。シュートブロック率 93.55% という数字を残したのも見事でしたが、
それを上回る成績を残したのが、石川央(ひさし)選手!

High1戦での先発は、2試合だけだったものの、
コヤンで行なわれた10月11日の試合では、41本のシュートを全てブロックし、1−0の完封勝利。

さらに、11月19日の札幌での試合でも、27本のシュートを浴びながら、
わずか1失点に抑えて、サヨナラ勝ちを呼び込んだように、
このカードでは、平均失点 0.49 。シュートブロック率 98.53% という驚異的な成績を残しました!

今季のHigh1戦で驚異的な成績を残した石川央選手石川選手は、レギュラーシーズン終了翌日から、
日本代表メンバーとして、
ドイツで行なわれた 「バンクーバーオリンピック最終予選」に参加。

事前合宿から含めて、ハードなスケジュールが続いたため、
「疲れがMAXです」と言って、苦笑いしていましたが、
全日本選手権では、
一昨日の準決勝と、昨日の決勝戦の先発マスクに抜擢。

しかし、準決勝こそ、王子イーグルスを2失点に抑えたものの、
決勝戦では、SEIBUプリンスラビッツ相手に6点を許し、
日本一になることは、できませんでした。

ただ、それでも石川選手は、決勝戦終了後に、
「確かに悔しいですけれど、プレーオフへ向けて、収穫も多かったです」とキッバリ。

「大きい試合で、先発をするのは初めてでしたけど、
変に緊張することもなく、試合に臨めました。
決勝でも、6失点しましたけれど、そんなに悪いプレーではなかったと思いますし、
むしろ疲れている中でも、イメージどおりに動けました」
と話してくれたように、全日本選手権でのプレーを、前向きにとらえている様子。

「流れが悪い時には、ビックセーブをして、チームを盛り上げていかないと、
大事な試合では勝てないですから、プレーオフでは、しっかり守りたいです」
と逆転負けを喫した反省を糧として、アジアリーグでの雪辱を期しています。

対するHigh1も、レギュラーシーズン6連敗の雪辱を期すために、
いつもは日中に行なっている氷上練習を、試合時間に合わせて、夜間練習に切り替えたり、
ビデオミーティングを入念に行なったりと、クレインズ対策を講じて、今日 来日しました。

High1のキープレーヤー!? 桑原ライアン春男選手そんな中で、活躍が期待されるのが、桑原ライアン春男選手!

昨季の記事でも紹介しましたが、コクド(ラビッツの前身)時代は、
毎年のように、プレーオフで大暴れしていたのに加えて、
昨季までの5年間在籍していた、クレインズが相手とあって、
ビデオミーティングでは、
チームメイトにアドバイスを送る姿が、見られたそうなので、
キープレーヤーとなりそうな予感も !?

High1は、カンウォンランド時代から通じて、3年連続のプレーオフとなりますが、
一昨季はクレインズ、昨季は王子に、いずれもセミファイナルでスウィープされただけに、
日本のチームを倒して、存在をアピールしたいところ。

それだけに、「全員がハードにプレーすること」(#9 ソン ・チヨン キャプテン)を身上として、
明日から始まる ファーストラウンドに挑みます。

NHLをはじめ、海外のプロ選手たちが、よく口にしているように、
レギュラーシーズンとは、全く戦い方が異なるプレーオフは、
文字どおり “セカンドシーズン”!

明日からスタートする、アジアリーグのセカンドシーズンの熱戦を、期待しましょう。

◆photo supported by YONSU
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