日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
アジアリーグのレギュラーシーズンは、佳境に差し掛かってきました。
首位を走る王子イーグルスに続いて、
昨日のチャイナドラゴン戦で勝利した日本製紙クレインズも、4位以上が確定し、
プレーオフへ進むことができるのは、あと2チームに。
そんな中、現在6位の東北フリーブレイズは、
勝点をマークしないと、プレーオフ戦線から脱落してしまうという、あとのない状況で、
一昨日、昨日と、強敵のアニャンハルラを、地元の八戸に迎えましたが、
アジアリーグでは3度目となる、
同一カードでの2試合連続ゲームウイニングショット戦を、いずれも制して2連勝。
土俵際で踏みとどまって、望みをつないだフリーブレイズですが、
なかでも、一際光っていたのが、
高橋皓介 選手の活躍です!
「キープ力があるし、陸上トレーニングでも、コンスタントに好タイムを残しているだけでなく、
チームに入ってから、体も一回り大きくなったので、
ルーキーですけれど、早い段階から、戦力になってくれるんじゃないかと 思っています」
8月の氷上練習開始を前にして、荒城啓介監督の口から、こんな言葉が聞かれたとおり、
大きな期待が寄せられていた高橋選手ですが、
コンディション面の影響から、出場機会が限られてしまい、
アジアリーグでの船出は、ホロ苦いものでした。
ただ、試合中のアイスタイムは少なくても、
クリス若林ヘッドコーチは、練習の際に、垣間見せていた高橋選手のテクニックを見逃さず、
「ゲームウイニングショット戦になったら、使おうと思っていました」
と機会を うかがっていたのだそうです。
ところが、これまで2回のゲームウイニングショット戦の際は、
第3ピリオド以降にシフトチャンスを与えられず、体が冷えてしまっていたため、
「ここで起用したら、かわいそう」
との思いから、高橋選手を使えないまま、試合が決着。
しかし、一昨日の試合では、
「ゴールも決めたし、気分的にも乗っているはず」
と見込んで、若林ヘッドコーチは、ついに決断!
1−1で迎えたゲームウイニングショット戦の4番手に、
高橋選手を、初めて起用しました。
「いきなり言われて、ビックリしました」
と高橋選手は、笑顔で本音を打ち明けてくれましたが、その一方で、
「横に動くことが多かったので」
と冷静に相手チームのGKのプレーぶりを分析して、勝利を呼び込むゴールをゲット!
さらに、一夜明けた昨日の試合では、
「先行して、プレッシャーをかけたい」
との若林ヘッドコーチのプランから、最初のシューターとしてコールされると、
巧みなハンドリングから、鮮やかなバックハンドシュートを決めました。
土俵際に追い詰められた試合のゲームウイニングショットという、
シビれる場面にもかかわらず、期待に応えた高橋選手は、
“ゲームウイニングショット戦の刺客” と呼びたくなるほどの働きでしたが、
成功の秘訣を聞いてみると…
「いい意味で、気楽にトライすることですね」
相手GKの動きを、冷静に分析する一面を見せながらも、
「あれこれ考えてしまうと、うまくいかないと思うので」
と高橋選手は話してくれましたが、実は、クリス若林ヘッドコーチも、
ゲームウイニングショット戦の選手起用に関して、こんなことを…
「他の選手のショットを見て、いろいろと考え込むと、
迷ってしまって、いい結果が出ないことが多いので、前もって選手に伝えることはしないです」
と話しているとおり、相手チームのショットが終わって、順番が回ってきたところで、
シューターを指名するように、心掛けているのだそうです。
この二人の言葉を聞く限り、ゲームウイニングショット戦の必勝法は、
もしかしたら、「考えすぎないこと」 なのかも???
フリーブレイズ vs ハルラの最終戦は、盛岡に舞台を移して、明日の夜に行なわれますが、
“アジアリーグ初の3試合連続ゲームウイニングショット戦!”
とまでは行かなくても、白熱した試合を、盛岡のファンの前で見せて欲しいですね。
★本日の小ネタは…