日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
アジアリーグのプレーオフセミファイナルは、
昨夜、韓国のチュンチョン(春川)と釧路で、第4戦が行なわれ、
アニャンハルラと、日本製紙クレインズが、ともに勝利して、ファイナル進出を決めました!
セミファイナルの戦いを振り返ると、
ハルラとHigh1(ハイワン)が激突した “韓国ダービー” では、
4試合で、合計32回ものゴールシーンが見られたのと対照的に、
クレインズ vs 王子イーグルスのシリーズでの両チームの総得点は、半分の16点。
この数字どおり “北海道ダービー” は、
選手たちから、「守り」という言葉が何度も聞かれ、
両チームともに、ディフェンスを重視して、リスクを回避する、
プレーオフホッケーを心掛けていたことで、手に汗握るロースコアの接戦が続きました。
そんなシリーズの中で、出色だったのは、
背番号「61」番のジャージを着た 二人の守護神!
イーグルスのゴールを託された
春名真仁 選手は、
被シュート数が少なかったため、セーブ率こそ低かったものの、
1試合あたりの平均失点は、わずかに 2.13 。
なかでも印象的だったのは、
第2戦での働きです!
全日本選手権の決勝戦 と、
セミファイナル第1戦で、クレインズに連敗したことから、
「この試合に負けてしまったら、一気に流れが傾いてしまうから、
ハル(春名選手のニックネーム)は、絶対に先制点を与えてはいけない」
と言って、日本代表の マーク ・マホン ヘッドコーチ(HC)が、注目していましたが、
春名選手は、第2ピリオド14分過ぎに、チームが先制するまで、
安定したセーブを続けて無失点。
勝敗の行方が決した試合終了間際に、1点を許したものの、
「プレッシャーが掛かる中で、ハルは強いハートを見せてくれた」
とマホンHCが絶賛したほどの働きで、日本代表の守護神のプライドを感じさせました。
しかし、春名選手を上回る働きをしたのが、クレインズの
石川央(ひさし)選手!
「プレーオフで大事なことは、我慢することです。
失点を最少限にして我慢していれば、必ず流れが来るはずなので」
MVPを獲得した昨季のプレーオフでの経験から、こう信じてプレーし続けた石川選手は、
各試合のシュート数が示すように、ピンチの数は多かったものの、
我慢強くシュートをセーブし続けて、ゴールを死守。
「ハルさんが相手だから、ロースコアの試合になると思っていたので、すごく疲れました」
昨夜の試合のあとに、石川選手は、セミファイナルの戦いを振り返っていましたが、
94.12% という驚異的なシュートセーブ率をマークして、
アジアリーグにプレーオフが導入されて以来、6年連続となる、
クレインズのファイナル進出に、大きく貢献しました!
以前の記事でも紹介したように、日光で育った石川選手にとって、
「中学校の時に初めて教えてもらって、高校、大学に進んでからも、いつも声を掛けてもらっていた」
という春名選手は「目標のGK」で、同じ背番号「61」をつけてプレーしているほど。
しかし、一昨季から出場機会が増えた石川選手は、一気に才能を開花させ、
2年続けて、「目標のGK」の春名選手とともに、世界選手権の日本代表に選出。
先月行なわれた
長野カップの際には、
春名選手が、インタビューを受けている側を歩きながら、「世代交代!」とジョークを飛ばしたり、
第4戦の前には、「明日も試合(第5戦)をやろうよ」と春名選手に声を掛けられると、
「イヤです!」 と笑顔で応え返したりと、
石川選手の成長と自信を、感じさせるシーンも見られました。
昨季の世界選手権の直前合宿の際に、
「自信をつけて、央は伸びて来ましたね」 と春名選手も認めていたように、
「目標のGK」が、今では「ライバル」となっているようです。
春名選手と石川選手。
今季のプレーオフでの戦いには、ピリオドが打たれましたが、
背番号「61」番のジャージを着た 二人の守護神は、
来月の世界選手権でも、日本代表の守護神の座を競い合うことが予想されるだけに、
“Battle of 61” は、これからも続いていくことになるでしょう。
尚、セミファイナルに勝利したハルラと、クレインズの両チームから、
ファイナルの日程が、下記のように発表されました。
第1戦 21日(日) 17:00〜 @アニャンアイスアリーナ
第2戦 22日(月) 19:00〜 @アニャンアイスアリーナ
第3戦 24日(水) 19:00〜 @アニャンアイスアリーナ
★アニャンアイスアリーナへのアクセスは、こちらの記事 をご参考ください。
第4戦 27日(土) 18:00〜 @釧路アイスアリーナ
第5戦 28日(日) 18:00〜 @釧路アイスアリーナ
★どちらかのチームが3勝した時点で、シリーズは終了となりますが、
<1>第2戦終了時に1勝1敗の場合は、23日(火)から。
<2>どちらかが2連勝したあと、第3戦で、もう一方のチームが勝利して、
2勝1敗となった場合は、25日(木)から、
十條アイススケートセンター事務所と、スケートハウス釧路にて、
第4戦の前売り券を販売。
★また、第4戦終了時に2勝2敗の場合は、28日の10:00〜15:00まで、
スケートハウス釧路にて、第5戦の前売り券が販売されるそうです。