日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
18日に開幕したアジアリーグは、
この週末に、チャイナドラゴンを除く6チームが、いずれも2試合を戦いましたが、
3会場の結果を見てみると、釧路では、日本製紙クレインズ。
苫小牧では、東北フリーブレイズが、それぞれ連勝スタート!
一方、韓国では、開幕戦で High1(ハイワン)に逆転負けを喫したアニャンハルラが、
昨日の試合では、お返しの逆転勝利を演じて、ホームアリーナのファンを沸かせました。
とはいうものの、この日のハルラは、第1ピリオドに先制したにもかかわらず、
第2ピリオドの序盤に連続失点をして、あっさり逆転を許すという、王者らしからぬ試合運び。
そんなイヤな流れを吹き払ったのが、
#3 尾野貴之 選手。
『ゴール前まで走りこんで行ったのが良かったでしょうシュート』
試合後に、笑顔を浮かべながら、自ら命名していたように、
持ち味の俊足を武器に、2番手で相手ゴール前まで走り込み、
こぼれてきたリバウンドのパックを、すかさず叩いて決めたファインゴールでした!
今季は、外国人DFが3人揃っているのに加えて、
韓国代表の #14 キム ・ユンファン選手も移籍してきたことから、
第4セットの一員として、開幕を迎えた尾野選手。
しかし、昨日の試合では、1点を争う試合展開となった終盤には、
#61 イ ・ドンク選手に代わって、第3セットに起用されフル回転しました。
「守りと攻めの切り替えが早いし、セルフコントロールができるから、
チームにとって、マイナスになるようなプレーをしない選手」
と夏のキャンプの際に、シム ・ウィシク監督が、高く評価をしていただけに、
これからも、大事な場面では、尾野選手のアイスタイムが増えそうです。
そして、もう一人、忘れてならないのが、
#87 チョ ・ミンホ 選手の活躍!
尾野選手のゴールで追いつきながら、
第2ピリオド終了1秒前に、再びリードを奪われてしまったハルラは、
好セーブを続ける #70井上光明選手の壁を、なかなか崩せずにいましたが、
第3ピリオド13分24秒に、先制点を決めたチョ・ミンホ選手が、値千金の同点ゴールをゲット!
「昨日は負けてしまったので、いいプレーができてうれしいです」
と話したチョ・ミンホ選手のゴールで勢いを増すと、
17分過ぎには、#88 キム ・グンホ選手の決勝ゴールが飛び出して、
ハルラが 4-3 のスコアで、接戦を制しました。
ところで、2ゴールの活躍で勝利に貢献したチョ ・ミンホ選手も、
今季の開幕は、尾野選手と同じように、第4セットでの起用。
夏のキャンプの時点で、シム ・ウィシク監督は、
現役を退いた パトリック ・マルティネツ コーチが担っていた、第1セットのCFの後任として、
チョ ・ミンホ選手の名前を、真っ先に挙げていたものの、
「練習でパスミスが目立ったので、ウイングの選手との組み合わせを考えての起用です。
これが彼の刺激になってくれれば、いいと思います」
との狙いから、第4セットに下げたのだそうです。
そんな監督の真意が伝わったのか、
チョ ・ミンホ選手は、腐ってしまうことなく、こうキッパリと口にしました。
「チームのために貢献することが、一番大事です。
どこのセットに起用されるのかは、監督の指示で決まることなのだから、
文句を言うのではなくて、勝つために、自分の役割を果たすことを考えています」
この夏、7チームのキャンプを取材した時に、最も印象的だったのは、
「目標はチームのために貢献すること」
とハルラの選手たちが、異口同音に話していたことでした。
個人プレーに走って、自滅してしまう試合もあった、かつての姿とは正反対に、
誰もがチームの勝利を最優先に考えるようになったのは、
「アジアリーグ初優勝」という昨季の経験が、大きな財産となっているのは、間違いありません。
果たして、王者・ハルラは、どんな戦いを繰り広げていくのか !? 大いに注目されます。