日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
ソウルのモクトン アイスアリーナを舞台にして、9日から開催されていた、
「
第65回 ・韓国総合選手権」は、昨日をもって全日程を終了しました。
昨夜 行なわれた決勝戦では、
アニャンハルラ と High1(ハイワン)が、2年ぶりに激突!
“アジアリーグ最大のライバルバトル” と呼ばれる両チームの対戦は、
序盤から、フィジカルなプレーが随所に見られ、
ハルラの #27 ブラッド ・ファスト 選手が、負傷退場を強いられたり、
#10 チョン ・ビョンチョン 選手が、足を痛めて、うずくまるシーンも。
しかし、42セーブを記録した GK #31 オム ・ヒョンスン 選手の活躍もあって、
試合が進むにつれ、主導権を握っていったハルラが、
5-1 のスコアで High1 を下して、2連覇を達成しました!
準決勝では、試合終了1分半まで、2点をリードしながら、追いつかれてしまい、
オーバータイムの末、辛くも延世大学を振り切ったハルラでしたが、
その流れを断ち切るかのように、決勝戦では、開始早々の1分31秒に、
カウンターアタックから、#8 キム ・ウォンジュン 選手のファインゴールで先制。
続く第2ピリオド8分10秒にも、#87 チョ ・ミンホ 選手(写真左)が、
追加点をゲットします。
さらにハルラは、第3ピリオド5分39秒に、
ショートハンドにもかかわらず、キム ・ウォンジュン選手のドライブから、
#17 キム ・ギュホン 選手がゴールを決めて、3-0とリードしましたが、
そこから High1 も、反撃開始。
6分42秒に、#21 ティム ・スミス 選手が、パワープレーゴール。
これで試合の流れが、一気に High1 へ傾くかと思われましたが、
その20秒後に、#17 アレックス ・ブレ 選手が、エルボーイング。
ジャッジに納得がいかなかったブレ選手は、暴言を吐いてしまったことから、
加えてミスコンダクトペナルティも課せられ、12分間の退場に…。
ポイントゲッターの痛恨のペナルティで、流れを引き寄せられなかった High1 を尻目に、
ハルラは、#71 シン ・サンウ 選手の連続ゴールが飛び出して、
試合の行方を決定づけました。
ところが、試合中のガッツポーズとは対照的に、
優勝決定の瞬間は、ライバルのHigh1を倒して、韓国ナンバーワンの座を守ったというのに、
普段の試合で勝利した時と変わらず、至って平然とした様子。
今大会の MVP に輝いた #96 ソン ・ドンファン選手に、
その理由を聞いてみると、こんな答えが返ってきました。
「チームの目標は、あくまでもアジアリーグで2連覇をすることです」
昨季のアジアリーグで、初めてのチャンピオンに輝いたハルラの選手たちにとっては、
韓国ナンバーワンの座は、あくまでも通過点に過ぎないようで、
ソン ・ドンファン選手は、全員の思いを代弁して、
「High1 に勝つ自信はありました」 とキッパリ。
さらに、ソン ・ドンファン選手からは、
自らのプレーに関しても、「自信」という言葉が聞かれました。
これまでは、押しも押されもせぬハルラの顔だったソン ・ドンファン選手ですが、
今季は、シフトがあまり多くなかったり、ベンチ入りできなかった試合も。
ところが、ソン ・ドンファン選手は、
「自分の調子が良くなかったせいで、悔しい思いをしましたけれど、
何よりもチームの一員として、監督の判断に従わなくてはなりません」
と言って、決して言い訳をしません。
しかし、もちろん、このまま悔しさに甘んじているだけでなく、
巻き返しを、心に秘めています。
「若い選手に比べれば、体力面は、かなわないかもしれないですけれど、
これまでに得た、たくさん経験を積んできましたから、
若い選手たちに負けない自身はあります!」
日本リーグのオールスターゲームで、MVPを受賞したり、
アジアリーグで、得点王のタイトルを手にしてきた高い実力は、
日本のホッケーファンの皆さんも、誰もが認めるはずのソン ・ドンファン選手。
兵役任務に就いたため、2年間のブランクがありながら、
先月には、アジアリーグ通算200ポイントを達成したように、
“コリアンロケット” は、まだまだ健在!
間もなく再開するアジアリーグでも、
ソン ・ドンファン選手のスマイルを、見せて欲しいですね!