日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
ソチ オリンピックの開幕が近づいてきたのに伴って、
NHLのレギュラーシーズンが、オリンピックブレイクに入るまで、
あと10日(現地時間)となりました。
オリンピックブレイク前のホームゲーム最終戦を迎えた、昨夜のレクソールプレイスでは、
ホームのエドモントン オイラーズはもちろん、対戦相手のサンノゼ シャークスも合わせた、
オリンピックメンバー全員の壮行セレモニーを、試合前に開催。
17000人近くのファンが、拍手で称えていましたが、
この日、最も大きな拍手が送られたのは、ソチオリンピックには縁のない選手でした。
それは、エドモントンのGK
ベン ・スクリベンス 選手!
試合後、大勢のメディアに囲まれても、普段どおりの表情で応じていましたが、
この日のスクリベンス選手は、
相手チームからのシュートを浴びまくり、文字どおり「大忙し!!」
スタンディングオベーションで称えられたプレーをはじめ、
雨あられのごとく浴びせられたシュートを、次から次へとブロック。
エドモントンや現地のメディアによれば、
60分間(第3ピリオドまで)の試合では、
NHL最多記録となる、
59セーブ を演じて
シャットアウト勝利 を達成しました !!
というように紹介してはみたものの、
「エドモントンのスクリベンス選手」と聞いて、
「どんな選手?」という方が、多いかもしれません。
それもそのはずで、スクリベンス選手は、ドラフト指名されたエリートGKではなく、
大学時代のプレーを評価されて、トロント メイプルリーフスとFA契約。
しかし、すぐさま脚光を浴びたわけではなく、
ECHLやAHLのマイナーチームで実績を残し続け、
ようやく昨季になって、トロントのバックアップの地位を確立し、
NHLプレーヤーの仲間入りを、果たしたのです。
ところが、昨オフに、トロントはGKのテコ入れをはかり、
ロサンゼルスキングスから、ジョナサン ・バーニエ 選手を獲得。
見返りとしてトレードに出されたスクリベンス選手は、
今季の開幕を、ロサンゼルスで迎えました。
ロサンゼルスのGKと言えば、
2季前の初優勝の立役者 ジョナサン ・クイック 選手がいるとあって、
スクリベンス選手は、新天地でもバックアップ役だったのですが、
11月半ばに、クイック選手が負傷したことから、チャンス到来!
かと思われたのですが、
AHLから昇格してきたルーキーの マーティン ・ジョーンズ 選手が、
いきなり8連勝の派手なデビューを飾り、戦力としての見通しがたったことから、
クイック選手が復帰を果たすと、今度はエドモントンへトレードに・・・。
このようにしてみると、
昨オフから、スクリベンス選手は、たらい回しのような扱いをされていますよね(苦笑)
しかし、エドモントンには、心強い人が待っていました。
ダラス ・イーキンス ヘッドコーチ(HC)です!
昨オフ、エドモントンのHCに就任した際にも、お伝えしたとおり、
トロントのアフィリエイトのAHLチームでHCを務め、ファイナルまで導いた手腕を評価され、
イーキンスHCは、エドモントンから白羽の矢を立てられたのですが、
当時のメインGKは、他ならぬスクリベンス選手。
リーグナンバーワンの平均失点を記録するなどの活躍で、
ファイナルまで勝ち進んだ年には、イーキンスHCから全幅の信頼を得て、
プレーオフでも、メインマスクを託されていたのです。
(ちなみにファイナルは、
超アンラッキーなプレーで敗れてしまいましたが・・・)
イリヤ ・ブリズガロフ選手を迎え入れても、起爆剤にはならず、
イーキンスHCの苦悩の日々は、依然として続いていますが、
果たして、かつてのメインゴーリーの大活躍は、チーム浮上のキッカケとなるでしょうか?
それにしても、試合を通じて大忙しだったスクリベンス選手は、
ほぼ1分に1本のシュートを浴び続けながら、全てセーブしたのですから、スゴイですよね〜
アジアリーグで “被シュート王” になってしまっている、
この選手も、
負けじと奮起して、大活躍してくれることを期待しましょう!