日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
前回の記事で紹介した AHL の「カルダーカップ ファイナル」は、
昨夜(現地時間)カナダ東部のニューファンドランド島で、第5戦が行われ、
3試合続けて、オーバータイムに及ぶ接戦を制した
テキサス スターズ が、
初優勝を飾りました!
今季のテキサスは、レギュラーシーズンでも、
全30チームの中で、ナンバーワンの勝点をマークしているだけに、
チームを率いた
ウィリー ・デジャーデン ヘッドコーチ(HC)の評価は、
さらに高まりそう。
バンクーバー カナックスや、カロライナ ハリケーンズなどの新HC候補として、
NHLの話題を報じている現地のメディアが、数多く採り上げていましたが、
カルダーカップを勝ち取って、誇らしげな様子のデジャーデンHC(写真右端)は、
来季はどのチームで、采配を振るのでしょうか?
このように、デジャーデンHC のおかげで、
今季のAHLのプレーオフは、例年以上に、メディアの注目を集めたようですが、
もう一つ、多くのメディアが紹介していたニュースがあったのを、ご存知ですか?
それは、
「フランチャイズ移転」 についての話題!
こちらの記事で紹介されているとおり、
アフィリエイト契約を結ぶ NHL チームとのホームタウンの距離が、
問題視されているのです。
どういうことかと言うと、下の地図をご覧いただけば、一目瞭然ですが、、、
AHLのフランチャイズは、マーケットの大きさとの兼ね合いから、
アメリカの東海岸に集中しています。
しかしながら、東海岸のAHLチームの中には、
ロサンゼルス キングス、アナハイム ダックス、サンノゼ シャークス・・・
といった西海岸のNHLチームと、アフィリエイトを結んでいるチームもあることから、
負傷者の穴埋めに、代わりの選手を緊急招集!
といった時に、試合に間に合わないことも。
それだけに、西海岸のNHLチームからは、
フランチャイズ移転を望む声が、強まっているそうで、
AHLのデイプ ・アンドリュース代表も、カルダーカップファイナルの最中に、
アメリカ西部へのフランチャイズ移転を、前向きに検討するとコメント。
さらに続いて、アンドリュース氏の口からは、
「(早ければ)再来季(2015-16)からでも可能」 だとの言葉も聞かれたそうですが、
近い将来には、アメリカ西部の主要都市で、
AHLの試合が、観戦できるようになるかもしれませんね。
◆photos courtesy :
AHL
ところで、アメリカ西部の主要都市と言えば、
AHLよりも、一足早く決着がついたNHLでは、
一昨日、ロサンゼルスがダウンタウンエリアで、優勝パレードを開催しました。
ホームアリーナのステイプルズ センターに通じるフィゲロア通りに詰め掛けたファンは、
チームの発表によると、およそ
30万人 !!
パレードが終了したあとは、アリーナへ場所を移して、
市長も駆けつける中、優勝パーティーが行われ、
ステイプルズ センターに集まったファンは、2度目のスタンレーカップ獲得に沸きました。
さらに昨日は、
スタンレーカップを携えて、MLBのドジャースタジアムに凱旋!
一夜明けて今日は、
ロサンゼルスの海沿いをパレードと、
“スタンレーカップ フィーバー” は、まだまだ続きそうです。
くしくも同じロサンゼルスでは、
スタンレーカップ ファイナルの開幕前に、メディアデイ(記者会見)が開かれました。
その席上で、NHLのゲーリー ・ベットマン コミッショナーは、
レギュラーシーズン中に開催した、
温暖なロサンゼルス(ドジャースタジアム)でのアウトドアゲームが盛況だったことを、
「大きな成功」だと振り返っていたそうです。
近日中に発表される見込みの来季の日程では、ワシントンD.C.とともに、
今度は、
「サンフランシスコでアウトドアゲームを開催!」
との報道も見られるだけに、
ベットマン コミッショナーは、ロサンゼルスのフィーバーぶりを見て、
きっと意を強くしているに違いないはず !?
そんなベットマン コミッショナーの思いは、ともかくとして(笑)、
これまで温暖な気候や、他のプロスポーツとの人気の兼ね合いから、
アメリカ西部のメディアは、NHLへの注目度が高いとは言えませんでしたが、
少しずつ変わってきている兆しも。。。
というのも、決して不思議なことではなく、
アメリカ西部に限らず、ウエスタンのチームを見渡せば、
一昨季から、
ロサンゼルス、
シカゴ ブラックホークス、
そして今季が、再びロサンゼルスと、
「スタンレーカップは、3季続けてウエスタンのチームへ!」
これは、1996年のコロラド アバランチから始まって、
翌年と翌々年は、デトロイト レッドウインクズ。
さらに続いて、1999年のダラス スターズと、
ウエスタンのチームが、4連覇を飾って以来になるのです。
しかも、
3季前のボストン ブルーインズを挟んで、
2010年にも、シカゴが優勝していることから、
ここ5季のうち、ウエスタンのチームが4度も頂点に!
「シカゴとロサンゼルスだけじゃないか !!」
「サラリーキャップが導入された目的に、かなっていないぞ !!」
こんな声も聞こえてきそうではありますけれど(苦笑)、
両チーム以外にも、、、
毎年安定して好成績を残している、
セントルイス ブルースやサンノゼ。
新しいHCの下でチーム力がアップして、今季は優勝候補の一角にも挙げられていた、
アナハイムや、コロラド アバランチ。
などをはじめ、見どころの多いチームが居並んでいるとあって、
(下位4つを占めてしまったカナダ勢の巻き返しが必須ですけれど・・・)
これから “ウエスタン戦国時代” がやってくるかも?
アメリカ全体を見渡しても、タイムゾーンや、メディアの数から、
イースタンのチームの話題が、どうしても多かったのは否めませんが、
「シアトルとラスベガスに新チームができて、NHLは32チームに増える !?」
といったウワサも、ささやかれ続けているだけに、
「ウエスタンの話題が、ホッケーファンの注目を集める!」
ようになっていくかもしれませんよ。
〜「語りべ」より〜
来季のNHLの日程発表について、当初「およそ10日後」としていましたが、
「語りべ」が一週間ほど(記事を書いた日を)すっかり勘違いしていましたので(汗)・・・
修正を致しました。