日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
今日から7月!
世界のホッケー界は、新しいシーズンを迎えました !!
7月と言えば、
昨日の記事で紹介したとおり、NHL の FA 移籍が解禁。
誰もが知っているピッグネームの動向や、バイアウトされてしまった選手など、
例年にも増して、話題が多い模様とあって、
世界中のホッケーファンから、注目が集まっています。
一方、北米以外に目を転じると、
ロシアをベースに繰り広げられているヨーロッパ随一のビッグリーグ
KHL からは、
新しいシーズンの明るいニュースが!
今季から、
ソチ オリンピックのメイン会場を本拠地とする新チームと、
5季前まで参戦していた ラーダ トリヤッチ のロシア勢に加え、
フィランドの名門 ヨケリト ヘルシンキ が、新たに参戦。
3チームが加わって、KHLの勢力拡大は目を見張るばかり・・・
と言いたいところですが、決して手放しでは喜んでいられません。
なぜなら、新たに3チームが加わるのと裏腹に、3チームがKHLを離れるからです。
一つは、1946年に創設された古豪・ スパルタク モスクワ が財政面の問題から、
KHL参戦をあきらめ、下部リーグで戦うことに。
さらに、同じく財政面の問題から、
チェコのレブ プラハも、今季の参戦を断念する見込みとの速報が。
(この記事の掲載後に追記)
そして、もう一つのチームは、
ドンバス ドネツク!
「ドネツク」と聞いて、ピンと来た方も多いでしょうが、
内戦が続くウクライナ東部にある主要都市で、その名のとおり、ドネツク州の州都(当時)
この街をホームタウンとしているドンバス ドネツクは、
一昨季に、ウクライナから初めてKHLへ参戦。
これを機に、タンパベイ ライトニングと、ピッツバーグ ペンギンズで、
スタンレーカップに名前を刻んだ
ラスラン ・フェドテンコ 選手を、
祖国に呼び戻して、キャプテンに任命。
フェドテンコ キャプテン率いるドネツクは、
初年度こそ、レギュラーシーズンで敗退しましたが、
KHL参戦2季目となる昨季は、初めてプレーオフへコマを進め、
見事にファーストラウンドを突破!
続くセカンドラウンドで、惜しくも敗れたものの、
KHL史上最長となる 4thOT(=第7ピリオド)6分14秒に及ぶ大熱戦を制するなど善戦し、
ドネツクの存在をアピールしました!
しかしながら、プレーオフの最中にも、ウクライナ東部の内戦が続いていたことから、
地元で開催する予定だった試合の一部を、スロバキアで行ったりと、
ドネツクの選手やファンたちは、少なからず影響を受けてしまいましたが、
シーズンオフに入ると、さらに大きな災難が待ち受けていました!
ホームアリーナに、火が放たれてしまったのです。
プレーオフの最後の試合では、逆転勝利を信じるドネツクのファンが、
懸命に声援を送っていたキレイなアリーナは、、、
こんな無残な姿に・・・。
このような惨状から、ドネツクは今季のKHL参戦を断念。
KHL側も、それを受け入れるとともに、来季になったら再びチームが活動できるように、
ドネツクに所属していた選手は、「1年契約に限って、他のKHLチームに移籍できる」という、
救済ルールを策定しました。
とは言っても、ウクライナの内戦が終結する気配が、感じられないだけに、
ドネツクのKHL復帰がいつになるのか?
全く見通しはつきませんが、一日でも早く解決してくれることを願いたいですね。
ちなみに、ドネツクのアリーナは、
日本が参戦する(予定)今季の世界選手権(ディビジョン1グループA)の試合会場。
しかし、このような状況と、
新設計画のあるアリーナの完成時期も、流動的な要素を秘めている模様。
そのため、ホストシティ変更の可能性も十二分に考えられ、
日本のファンの皆さんにとっても、
文字どおり「対岸の火事」では、済まされない出来事ですよね。
続いて、もう一つ、日本のファンの皆さんに馴染みのある話題として、
この人に関するニュースを、紹介しましょう!
元日本製紙クレインズのDFで、アジアリーグのベスト6にも選ばれた、
マイク ・マディル 氏です。
マディル氏が、現役時代に在籍し、引退後には GM兼ヘッドコーチを務めていた、
ラスベガス ラングラーズ も、
今季のECHL(NHLの二つ下のリーグ)の参戦を断念しました。
理由は、ホームゲームを行っているオーリンズアリーナの、
リース契約延長交渉がまとまらなかったためで、
チームは、新たなアリーナを見つけて、来季には復帰するとの声明を発表。
このような事態に陥ってしまったラスベガスは、
NHLやAHLとのアフィリエイト契約がない、インディペンデント(独立採算)チーム。
これまでの記事で紹介してきたとおり、
様々なアイディアで、ファンを引きつけてきましたが、
昨季は、いささか台所事情がシビアだった様子。
戦力補強もままならず(
イリヤ ・ブリズガロフ選手が在籍していた時期もありましたけれど)、
開幕から下位を低迷・・・。
同じディビジョンのチームが、シーズン途中に破産したことから、
たなぼた で、プレーオフに進んだものの、勝ち上がることができず、
大きな収益は得られませんでした。
ラスベガス エリアには、数え切れないほどの興業があるため、
スポンサーの獲得も大仕事だとの話も聞かれるだけに、
1年の活動休止期間が、
大きなダメージにならないことを、祈りたいばかりです・・・。
今回の記事で紹介したようなニュースを聞くと、
「ホッケーと接することができる!」ありがたさを、あらためて感じさせられますよね。
「HOCKEY is THERE !!」
日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、新しいシーズンも楽しみましょう。
<追記>
ラスベガスサン紙が報じたところによると、
ラングラーズは、ラスべガスでの再建を断念したそうです。