日本全国津々浦々のホッケーファンの皆さん、こんにちは。
ホリデイシーズンと呼ばれる この時期には、
北米やヨーロッパの多くのホッケーチームや選手たちが、チャリティ活動を行っています。
昨年のクリスマスには、モントリオール カナディアンズの
P.K.スバン 選手 が、
ホッケーキッズたちに行った、このようなチャリティを ↓ ご覧いただきましたが、、、
今年紹介するのは、この人です。
ニュージャージー デビルスの一員として、
スタンレーカップを二度手にした実績を誇る
スコット ・ゴメス 選手 !!
ゴメス選手は、NHLにデビューした年から、ニュージャージーのプレーメーカーとして活躍し、
カルダートロフィー(最優秀新人賞)を獲得。
当時は毎年優勝候補に数えられていた強豪チームの主力FWであったのはもちろん、
「第2回ワールドカップ」や「トリノオリンピック」で、アメリカ代表を支えたCF。
その後、チームを移りながら、キャリアを積み重ね、
今季はセントルイス ブルースの一員として、プレーをしていますが、
ゴメス選手を紹介するにあたって、特筆すべきなのは、
アラスカ生まれ だということ!
アラスカと言えば、アメリカ最北の州で、
ウインタースポーツは身近な存在のように思えますが、
決してホッケー人口が多いわけではなく、ミネソタやミシガンなどとは、比較になりません。
それだけに、
マシュー ・カール選手(タンパベイ ライトニング)や、
ブランドン ・ドゥビンスキ 選手(コロンバス ブルージャケッツ)といった、
アラスカ生まれの後輩たちが、NHLのステージで頭角を現すようになったのも、
ゴメス選手の活躍が、少なからず影響していると言えるでしょう。
もちろんゴメス選手自身も、故郷への思いは一際強く、
アラスカの青少年ホッケーをサポートする
財団を設立するなど、尽力を惜しみません。
しかしながら、地理的な影響もあって、
アラスカ州の経済状況は、決して活況を呈しているとは言えない様子。
皮肉なことに、アメリカ本土の好景気を呼んだ原油価格の下落が、
石油の生産を主力産業としているアラスカ州にとっては逆風に。
このような財政難の影響を受けてしまったのが、高校の女子チームでした。
2003年からリーグ戦を行うなどしてきましたが、
アラスカ州やアンカレッジ市の財政悪化を受け、2013年をもって支援の打ち切りが決定。
「私たちにとって最後のシーズン・・・」
悲痛な気持ちを胸に秘めながらリンクへ集まり、選手たちは試合に臨みました。
ところが! 思いもよらない知らせが、待っていたのです !!
小さい頃に、チャリティのサポートを受けた経験があるゴメス選手は、
自らが設立した財団を通じて、
高校の女子チームに対して、2018年までの支援を発表。
早速、真新しい防具を、選手たちへプレゼントしました!
ゴメス選手は、高校の女子チームだけに限らず、
アラスカの少年、少女たちのチームや、リンクにも支援を続けていて、
多くの子供たちが、アメリカ最北の州でホッケーを楽しんでいます。
◆ courtesy :
SCOTT GOMEZ FOUNDATION
NHLが史上初めてシーズンキャンセルとなった年(2004-2005)、
ゴメス選手は、労使交渉の行方を、選手の一人として静観していたそうです。
しかし、いつしか、
「こういう時だからこそ、アラスカでプレーをしよう!」
との思いが募り、
ECHL(NHLの二つ下のリーグ)に所属するアラスカのチームと、
NHLとはケタ違いの安いサラリーで契約。
3季前のロックアウトの際にも、同様に故郷のチームでプレーをしていました。
ニュージャージー時代に見られた全盛期のプレーが、印象深いだけにと、
近年のスタッツには、物足りなさを感じてしまいますが、
ゴメス選手のハートは、今も尚 “超一流” !
「LOVE HOCEY !!」
「LOVE HOMETOWN !!」
このような気持ちを見せ続けているゴメス選手を、心から讃えたいですね !!